すべては全部、キミだった ２

同じ想い ページ17

健永と言い合いをしたのが
５日前



あれから一度も
健永の顔を見に行っていない



病室の前には行くんだけども
拒否されるのが怖くて入れないんだ



父さんと母さんは
毎日行っているようだけど



あと、みんなも



具合悪いって嘘ついて
夏休みの課外も休んで



そのまま２学期が始まった




わったーたちは
なんにも知らないから
普通に健永の話も振って来るし



でもその会話は
俺の耳には一切入ってこない




健永、元気なのかな



そろそろみんなに
話さないと




二「あ、あのさっ！！」

藤「ん〜、どした？」

二「健永と....その....」

渉「喧嘩したんだろ？」

玉「千ちゃん、泣いてたよ？」

二「泣いてた？」

宮「高嗣のこと大好きなのに
　 思ってもない事たくさんいって
　 嫌われちゃった、生きてる意味がないって」

北「なぁ、健永に会いに行ってやれよ」

渉「俺らもついていってあげるから」

藤「ニカ、手を離したら
　 もう戻れない、健永はあの時
　 そう思ったけど、離しちゃったって
　 後悔してたんだ」




俺と同じこと思ってたんだ



もう怖くない




いまなら健永を
この腕で抱きしめられる




放課後、みんなに着いて来てもらって
久しぶりに健永に会いに行った





渉「健永、入るぞぉ」


返事がない

いつもならはーいって
声がするんだけど




わったーがドアを開けると






そこに健永の姿はなかった

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