召し上がれ【zmrb】 ページ9
召し上がれ【zmrb】
※人狼設定有り
この街には黒い噂が出回っていた。1日に4体5体と、何者かに食い荒らされた死体が転がっている事からできた噂。人為的ではないと警察も公表してしまったから、出回っている噂。
この街には人狼がいる。
綺麗に肉が平らげられている事もあるが、個体によって損傷具合も違う。ワイドショーで野生動物の専門家が味に好き嫌いがあるだなんて言っていたけど、真意はわからない。
遅い時間は避けましょう。一人にならないようにしましょう。いろいろな対策が練られてきたけれど、死体の数は一向に減る様子はないらしい。
大変だなぁなんて、呑気にテレビを見るのが常だった。
「俺、人狼やねん。」
カミングアウトは突然に。
いつも通りゾムの家でゲームをしてて、一旦休憩をしようってなった時にそう告げられた。
ぺろりと赤い舌を見せながら舌舐めずりをするゾムに、食われてしまうのではないかと錯覚する。
「うん、知っとったよ。」
「…やっぱりかぁ。」
長いこと一緒にいるし、嘘をつくのは俺の方がうまいのだ。ゾムが人狼な事だとか、みんなの前ではたくさん食べるけれどその後に胃の中のものを全て吐いている事だとか、人肉を食べている時のゾムが綺麗なことだとか。全部知ってる。
今更怖がるなんて器用な真似出来なくて、真っ直ぐにゾムを見つめる。俺より戸惑っているゾムは次の言葉を探しているのか、視線を泳がせていた。
「食べたいんやろ。」
「…うん……ほんまに、ええの…？」
直球な俺の言葉に小さく頷く。
人狼だと知っていて誰にも告げなかった、その事実がどんな意味が彼も理解しているのだろう。確かめるように問われる。
俺はなるべく怖がらせないように、彼の頬に手を当てた。優しく笑って身体を寄せる。
「たべられたい。」
「…たべたい。」
人狼としての本能が掻き立てられるのか、はぁはぁと熱い息をはいているゾムに乱暴に抱き寄せられた。食いしばった口元から涎と血が混ざったものが垂れてきて、彼の葛藤が垣間見れて心が満たされる。
「悪い友達でごめんなぁ。」
俺は知っていた。
彼が人狼な事も、俺を食べようとしたけれど食べれなかった事も、それでも本能に抗えずに泣いていた事も。
彼があまりにも悲しい顔をするから、一度微笑んでから目を閉じた。
―――――-
結末は確実妄想してください…
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塩 - 初見です！初めて拝見させて頂きましたが、もうまずutrbで死にました..、あ、リクエスト失礼します。utciとshpciがほしいなぁーなんて...。はい。出来ればあーるしちゅがいいなぁ...(生意気で申し訳ないです..) (2020年8月21日 19時) (
レス) id: 750fa23faf (このIDを非表示/違反報告)
燎月(プロフ) - emzmのお話すっごいお気に入りです(≧∇≦)zmさんが可愛すぎる！emさんが弄ばれてる感じかと思ったら構ってちゃんなzmさんになるので毎回読んでしまいます！次回作のemzm有りましたら楽しみにしてます。 (2020年6月6日 2時) (レス) id: 7b0d4480fa (このIDを非表示/違反報告)
最古参の中年推し - rbrの表記がrdrになってますよ (2020年4月23日 23時) (レス) id: 56664050fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクティベート | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/home
作成日時：2020年4月21日 22時
