返事をください【emzm】 ページ8
返事をください【emzm】
想いを伝える話
机いっぱいに並んだ料理はみるみるうちにゾムさんの胃袋へと消えていく。筋肉が付いているもののけして大きいとは言えないその体に、何故これ程の量が入るのだろうといつも疑問に思う。美味しそうに食べ物を頬張るゾムさんは見てて楽しくて、膨れる頬はハムスターのようで愛らしい。
「なんやえみさん、まだたりひんの？」
「え、いや。」
「しゃぁないなぁ！」
箸を動かす手を止めてぞむさんを観察していたのをどう汲み取ったのか、メニュー表を再度確認しだす。
ぞむさんを止める事は出来なくて、暫くすれば減った料理も元どおり。いや、確実に初めよりも多くなった気がする。
「エミさんエミさん、これも食べてや。美味しいんやで！」
俺もいっぱい食べる方だが、ぞむさんはその比ではない。本日3件目のお店。胃の容量もかなり限界を迎えているのだが、無邪気に料理を差し出す姿を見てしまえば断ることができない。わかりました、って言いながらお皿を引き受けてしまう。
「美味しいやろ？」
大きな口でもぐもぐと。
こんなに無邪気なのに、チラリと見える舌が不健全な欲を掻き立てられる。だめだだめだと自分に言い聞かせて誤魔化すように食事をほおばった。
「んふふ。」
「ん、どうしたんですか？」
突然楽しそうに笑い出したゾムさんはなんだかとても幸せそうだった。
「いっぱい食べてくれるなぁって。」
「ゾムさんがせっかく出してくれたので…。」
「んふふ、やっぱ俺、えみさんすきやわ。」
「……………え。」
俺がようやく言葉を発したときには、ぞむさんは先ほどの言葉なんて気にしてないようにご飯を頬張っていた。聞き返そうとしたが驚きのあまり箸を落としてしまって、ぞむさんがケラケラと声を上げて笑う。
「ほら、ご飯冷めてまうで。」
恥ずかしさに顔に熱が集まる。
あの言葉にそんな深い意味はなかったのだろう。俺は考えすぎてしまう癖がある、だから恋人ができないのだと鬱先生は笑っていたっけ。
「すいません、そそっかしくて。」
上がった体温を下げる為に、キンキンに冷えたハイボールを呷る。
「まあ、そんなエミさんも好きやで。」
「っ！？」
吹き出しそうになって無理やり飲み込めば、器官に詰まりそうになってむせる。ハンカチで口を拭きながらぞむさんを見ると、彼はだんだんと不安げに眉を下げた。
「返事は、くれへんの？」
こてん、と首を傾げたぞむさんに俺の脳はついにショートした。
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塩 - 初見です！初めて拝見させて頂きましたが、もうまずutrbで死にました..、あ、リクエスト失礼します。utciとshpciがほしいなぁーなんて...。はい。出来ればあーるしちゅがいいなぁ...(生意気で申し訳ないです..) (2020年8月21日 19時) (
レス) id: 750fa23faf (このIDを非表示/違反報告)
燎月(プロフ) - emzmのお話すっごいお気に入りです(≧∇≦)zmさんが可愛すぎる！emさんが弄ばれてる感じかと思ったら構ってちゃんなzmさんになるので毎回読んでしまいます！次回作のemzm有りましたら楽しみにしてます。 (2020年6月6日 2時) (レス) id: 7b0d4480fa (このIDを非表示/違反報告)
最古参の中年推し - rbrの表記がrdrになってますよ (2020年4月23日 23時) (レス) id: 56664050fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アクティベート | 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/home
作成日時：2020年4月21日 22時
