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亜嵐とは幼馴染で呼び捨てにしてるけど本当は私の方が歳は二つ下。
だけど、双子の兄みたいな感覚だった。
そんな私たちがまだ高校生のとき、私にはもう1人お兄ちゃんみたいな存在の人が居た。
その人が私が叶わなかった初恋相手。
当時大学四年だった彼は、高1だった私にはとても大人に見えた。
だから、彼に似合う人になりたくて子供だって言われないようにメイクもお洒落も自分なりに頑張った。
亜嵐でさえ気づかなかったことでも、彼は絶対に気づいてくれた。
まだまだ子供だった私は、会うたびに"すき"って伝えた。でもいつも彼にうまくはぐらかされて。
そのくせ、私が落ち込んだときは優しく抱きしめてくれたし、何か頑張ったときは笑顔で頭を撫でてくれた。
すきって言ってくれないのに、なんで思わせぶりなことするんだろう?ってずっと思ってた。
好きな人がいるなら、彼女がいるのなら、曖昧にされるよりはっきり言って欲しいって。
その一方で、心のどこかに今のままの関係でいいって思う自分も居た。
ある意味彼の中で特別な存在になってたと思うし、そのことに幸せを感じてたから。
けれど、私の願いはどっちも叶わなかった。
突然、彼は私の前から姿を消したから。
まだ高校生だった私には彼を見つける手がかりも、彼を探す手段や時間もなかった。
ほんとに大好きだった。
でも私の気持ちは彼に届くことはなくて、自分の無力さに涙が止まらなかった。
結局、そのまま彼に本音も聞けずに私の初恋は終わった。
「A、」
みさちゃんに呼ばれて、ふと我にかえった。
「あ、ごめん!いろいろと思い出してた笑」
「辛くない?」
「だいじょぶだいじょぶ!懐かしいな〜って笑」
「心配しなくても隼くんが幸せにしてくれるって!」
「いや、隼くんとのこと先走り過ぎだから笑」
なんて、みさちゃんと話してると一件の通知が届いた。
亜嵐明日10時に事務所に来て。
理由は会ってから話すから。
「ん?亜嵐?」
「何て来たの?」
「明日事務所に来てって。なんでだろ?」
「また隼くんに会えるんじゃない?」
「可能性はあるよね。ってそんなことより何か緊張する、」
「まあ気楽に行ってくればいいんじゃない?」
「うん、そだね!」
私は特に深くは考えずに、りょーかい!とウサギのスタンプを送信した。
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わたあめ☆ - 面白いですね! (2018年8月6日 0時) (レス) id: 733744f27c (このIDを非表示/違反報告)
うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい← - やってみたかったんです...(´;ω;`) (2018年4月7日 0時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
うらら@坂田家.ぴく民.ら民.ゆっ家族.などいっぱい← - とっても面白いです!!!これk((あ!ちょ、待って!!隼「これからも頑張ってね!!応援してるよ!!!!」ちょっと!!何で言うのさ!!!隼「テヘ☆」う"っ...怒れないッ.....(可愛いなぁ...グヘヘ←←←←←)隼「キモ(引」ちょっ...(泣 はい、すみませんm(_ _)m (2018年4月7日 0時) (レス) id: 6f50c84bd5 (このIDを非表示/違反報告)
ブタ子。(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます!ノロノロになると思いますが頑張ります笑 (2017年11月26日 8時) (レス) id: 5e5c6b4cf7 (このIDを非表示/違反報告)
かのん - すごく面白いです!!更新頑張ってください! (2017年11月25日 18時) (レス) id: 6a475e2d25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブタ子。 | 作成日時:2017年11月3日 18時