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対する影浦さんを見上げれば、しばらくあっけにとられていたがため息をつき首の付け根を揉む。
取り乱さないのは流石だが、少し耳が赤いのでやっぱりにやけてしまった。
「いつも雅人さんって呼ばれてるのか？」
「鋼」
「特別って感じがしていいな」
「鋼」
「お前の事名前で呼ぶ奴は他にいないしな、家族以外」
「…鋼」
「いずれ家族になるのも」
「出水ィ！！」
自然体村上さんのやわやわ幸せ攻撃に耐え忍べなくなった影浦さんは、口元を大きな手で覆い窘めていたが割り込んだ俺にがうっと犬歯を見せた。
羞恥に耐えきれずちんまりと屈み込んだままのAに、ため息をつき向かい合うように腰を下ろす彼氏様。
本場のヤンキーが増えたみたいで怖い、と失礼なことを思っていれば、かける言葉をしばし迷っていた彼は、ちょん。とAの額の辺りを指で押し上げるようにつっつく。
「…A。オメーいつまでそうやっ」
「………雅人先輩」
「……ｯｯ、てんだいいから早よ立て！」
涙をためた瞳がちらりと覗いて、案の定我が彼女の余りの可愛さにノックダウンしかけた先輩は早口で告げ腕を引っ張り上げた。可愛いなこのカップル。
「あ〜〜〜〜も〜〜〜〜マジで出水黙っててね」
「なんで？別に隠さなくてもいいじゃん、初々しいカップル可愛いぜ？」
「出水！！」
割れた前髪を手櫛で整え、まだ熱を持つ頬のまま目を伏せるAまで犬歯を見せる。
そろそろ供給過多で胸焼けしそうだった。
どうどう、とぞんざいに宥めていれば、空閑が分かりやすい塊を見つけ駆け寄ってくる。
挨拶もそこそこ、別れ際にAに振り返った影浦さん。
「帰り、送ってくから隊室寄れよ」
「はぁい！！終わったら連絡します」
よっぽど嬉しいのだろう、少し目を見開いたと思ったら、ぱぁっと花が咲き誇ったような満面の笑みを浮かべるA。
これは絆されるだろうなぁ、と思いながら、大きな手が彼女の頭を撫で去っていく様を見送る。
「…すげぇお腹いっぱいだから今日５０本な」
「エッ、ポイントなくなる」
めんごりんりん、と独自の謝罪を告げる彼女はせめて半分に。と両手を合わせる。
なんとなく、育ててきた雛が巣立ったような妙な感覚に笑ってしまった。
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Umi(プロフ) - 君の瞳に鉛弾さん» オワー！！共に沼で遊びましょう！コメントありがとうございます！ぜひ影浦くんに溺れてください(？？？) (2021年10月18日 14時) (
レス) id: 1d9c35310c (このIDを非表示/違反報告)
君の瞳に鉛弾 - 影浦沼は存在したのだ…こちらこそ供給過多で窒息死しそうです (2021年10月11日 4時) (レス) @page25 id: 04b80a02c7 (このIDを非表示/違反報告)
Umi(プロフ) - Aさん» ありがとうございます！わぁぁそう言って頂けてとても嬉しいです…！！ぜひ影浦沼へっ！続きがんばります！ありがとうございます！ (2021年9月19日 18時) (レス) id: 266bb1a809 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 続編おめでとうございます！めちゃくちゃお話が好きで一気に読ませていただきました！これからも続きが楽しみです、、、今ものすごくキュンキュンして推しじゃないのにカゲさんが好きになりそうです、、、、！更新待ってます！ (2021年9月18日 12時) (レス) id: 373120d77d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：み
| 作成日時：2021年9月17日 11時
