20あまり2つめ。 ページ22
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side：加楽多A
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しらなかった。
ヒーローになる、ってことが、わたしが思ってた何倍も、たいへんだってこと。
先生がデクくんに止められながら向かったのは、見たことない人たちで。
かなしくて、黒くて、つらそうで、さびしそうで、悔しそうで、でも、たのしそうで。
たくさんのきもちが一気に流れ込んで来たような、そんな気がしたの。
わたしは、ずっと、おもちゃの気持ちをみてきたから、ひとの感情には、ひといちばい、気づいてあげられる。
でも、気づいてあげられても、わたしは、どうにもできやしない。あのひと、わたしをたすけてくれた、人使くん、だったかな、あの子も、くるしそうだった。
どうすれば、だれを助けてあげられるのかな、大丈夫だよ、って安心させてあげられるのかな。
どう、すれば、みんなを守ってあげられる？
先生も、百ちゃんも、響香ちゃんも、デクくんも、電気くんも、梅雨ちゃんも、範太くんも、三奈ちゃんも、透ちゃんも、お茶子ちゃんも、みんな、
いつか、絵本で読んでもらったような、名前も忘れたあの1冊のような、みんなが、しあわせになれるような、そんな、素敵な世界に、
『なら、ないかな…』
気付いたら、周りにたくさんの紫のもやもや。心配してくれたのかな、電気くんがわたしに声をかけてくれた。
次に目を開いたら、そこは知らないところだった。たくさん、知らない人がいる。
無意識に、戦闘服の裾を握る。ぬいぐるみをだきしめている、いつものくせだった。
「1人かよ。」
「あっちにもっといるぜー！！」
「じゃあこいつ殺ったらいく。生かしとけよ！！」
あっちに、だれかいる。じゃあ、行かせたら、だめだ。先生も、みんな、がんばってるんだったら、わたしも、何かしなくちゃ。
でも、どうしよう、どうしたらいいかな、どうすれば、
ぐるぐる考えがまとまらない。わたしの個性がわからないから、ゆっくり近寄ってくるその人。ぴかっと反射する刀。
刀で、あそんだこと、ないけど───
『…おいで、』
そう言えば、刀は握っている人の手を振り払ってわたしの前でからん、と音を立てて地面に落ちた。
「な、なんだ、こいつ…」
個性が、わからないから。近寄ってくる気配はなくなった。
だって、だってね、
助けてあげなくちゃって、
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ちゅる(プロフ) - すごく面白くて初めて感想描いてみました、、いままで読んできた小説の中で一番設定が好きです！ (11月11日 0時) (
レス) id: aed173f286 (このIDを非表示/違反報告)
えと(プロフ) - 応援してます！ (2023年2月21日 2時) (レス) id: ee7dad60ab (このIDを非表示/違反報告)
⚪︎△ - 家での様子見てみたいです！おうえんしてます！！ (2022年12月7日 20時) (レス) id: 5a19af4b70 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - この作品一番好きです！ 応援してます！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page36 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 可愛い 好きすぎます 頑張ってください!! (2022年9月20日 17時) (レス) @page29 id: badda1f22b (このIDを非表示/違反報告)
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