20あまり3つめ。 ページ23
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side：八百万百
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耳郎「これで一通り大丈夫じゃないかな」
上鳴「うぇーい、」
耳郎さんと上鳴さんと一緒に私は恐らく、あの紫の霧のようなものでワープさせられた。何とかいたヴィランを全滅に追いやり、これからどうするか考えていたときだった。
「な、なんだよ、全滅じゃねえか！？」
後退る音と共に、残っていたのか、はたまた隠れていたのか、敵が1人、丸腰で私たちの前に現れた。すぐさま戦闘態勢に移り変わる耳郎さん。キャパオーバーながらも、敵意を向ける上鳴さん、そして武器を生成した私。さあ、かかって来なさい。
そう、言う前に、その敵は両手を上げて降参した。
「俺は刀をあの金髪のちっせぇガキに取られたんだよ！戦う術がねえ！！」
金髪…？
耳郎さんが念の為、と爆音で気絶させた。上鳴さんは疲れ切ってしまったのか、フラフラと覚束無い足取りだ。それもそれだが、私は金髪が気になっていた。
このクラスで金髪は…？
上鳴さんと、尾白さん、それから───Aさん。
上鳴さんはここにいて、尾白さんは確か大分私たちから離れたところにいたはず…それに小さいとは言い難い。必ずとは言いきれないが、可能性が高いのは、上鳴さんの近くにいたAさん──！！
耳郎「ちょっ、どこ行くの、！？」
八百万「Aさんが！！いらっしゃるかも知れませんの！！」
耳郎「A！？」
上鳴「今度は加楽多が何ィ！？」
耳郎さんが立ち上がって、上鳴さんもわけも分からず、といった様子で着いてくる。
さっきの敵が来た方を辿っていけば、小さな背中と真っ直ぐな黄金色の髪。やっぱりAさんだった。
私たちの足音にびっくりしたように振り返ったAさん。きょとん、とした顔の後、いつものように小さく笑った。
八百万「無事ですか！？」
耳郎「大丈夫！？」
上鳴「怪我とかしてね？」
『うん、だいじょうぶ。』
にこり、やっぱりいつも通りのAさんだった。静かで、優しくて、それでいてとても幼い雰囲気の彼女の手には、似つかわしくない、鈍く光る刀。
上鳴「加楽多おまえめっちゃ物騒なもん持ってんじゃん…」
上鳴さんの言葉に頷きかけたが、Aさんは、にこりと目を細めて、少しだけ、困ったように笑った。
『そんなこと、ないんだよ』
初めての登校日、遠目で見ていた耳郎さんや蛙吹さんと話しながら、ぬいぐるみを抱きしめたAさんの表情に、そっくりだった。
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ちゅる(プロフ) - すごく面白くて初めて感想描いてみました、、いままで読んできた小説の中で一番設定が好きです！ (11月11日 0時) (
レス) id: aed173f286 (このIDを非表示/違反報告)
えと(プロフ) - 応援してます！ (2023年2月21日 2時) (レス) id: ee7dad60ab (このIDを非表示/違反報告)
⚪︎△ - 家での様子見てみたいです！おうえんしてます！！ (2022年12月7日 20時) (レス) id: 5a19af4b70 (このIDを非表示/違反報告)
ここ - この作品一番好きです！ 応援してます！！ (2022年12月6日 22時) (レス) @page36 id: 9bac72a933 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 可愛い 好きすぎます 頑張ってください!! (2022年9月20日 17時) (レス) @page29 id: badda1f22b (このIDを非表示/違反報告)
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