5話 ページ5
自室に戻るとダクトからゾムが出てきた。まだ私が気づいていないと思ってるらしく驚かそうとしている。
『ゾム...何してんの』
ゾ 「ﾊｯ...お前ほんまおもろないな！」
『すんませんね、』
ゾムはたまに私の部屋に来て驚かそうとして私に見つかってシュンとして出ていく。何がしたいんだ。
疲れた。
何もかもに疲れてしまった。
本でも読みに行こうかな。まぁ結局エミさんに断られて本なんて読めないんだろうけどね。
もうそろそろ髪の毛も切らないとな。黒髪ロングももう卒業しようかな。短髪で金髪にしてもいいな。それとも長さはそのままでピンクとか茶色とかにしてもいいな。もう無能卒業したいな。
そうだ。もう切ってしまおう。
嫌な事を全部一緒にした髪の毛を新しくしてしまおう。
私は腰近くまであった髪の毛を肩のあたりまで切ってしまった。お母さんに大切にといてもらっていた髪の毛。こんなしょうもない理由で切ってしまった。あとに残ったのは自分の無力さ。
ん？
お母さん？お母さんって誰だ。
私にはお母さんなんかいたっけ？
どんな人？どんな顔？どんな性格？
誰誰誰誰誰誰誰誰誰誰誰誰誰誰誰
ダレ？
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰ
「Aの髪はさらさらだね」
『お母さんがといてくれるからだよぉ！』
「Aはよくお勉強ができるね」
『うん！！！いっぱい勉強すきっ！』
「は...はやくっ...逃げな...さいっ...」
『ゃ...やだぁっ！！！』
ｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
私は顔が思い出せない。お母さんの顔が思い出せない。頬を伝う涙に驚く。なんで泣いているんだろう？何が悲しいんだろう。何に泣いているのかも分からないのに目からは大粒の涙がせわしく流れる。
時間も何も思わず泣き続けていた。ふと時計を見るともう夕食の時間がきていた。焦って食堂に向かう。どうせ怒られる。それが目に見えているけどここのルールは守らないと。
食堂のドアを勢いよく開けるといろんな色の12人の目が私をとらえる。驚きの顔、悲しみの顔、焦っているような顔.....
いろんな顔をしていた。
特に驚きや色んな感情を表していたのはグルッペンだ。なんでそんないろんな顔をしているのかが分からない。なんでそんな悲しそうな顔をする？なんでそんな辛いような顔をする？？
無能な私には分からない。
グ 「ｯｯ...さあ...食べるぞ」
急いで席に座り手を合わせた。
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3030997 - お前無能なのか……じゃあ僕は無能より下だね！どんくらいしたかって言うとうんちだようんち (2020年10月14日 15時) (
レス) id: 7b09c37ff3 (このIDを非表示/違反報告)
月兎 - 読み終わった瞬間なみだが・・・・・お疲れさまでした！！ (2020年3月24日 21時) (レス) id: b76d909f9d (このIDを非表示/違反報告)
ラーク(プロフ) - 泣いてしまった……作者様本当にお疲れ様でした！ (2019年10月12日 23時) (レス) id: c80cc5bfcc (このIDを非表示/違反報告)
くるとん - 自然と涙が出てくるとっても感動するお話でした。お疲れ様でした！ (2019年3月31日 23時) (レス) id: a021f3fe97 (このIDを非表示/違反報告)
夏猫(プロフ) - 感動したたでぇー(´；ω；｀)マジで泣いたぁ〜!( / _ ; )ｲｲﾊﾅｼﾀﾞ〜 (2019年3月30日 16時) (レス) id: 1e7a204824 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴ | 作成日時：2019年2月5日 22時
