３ ページ3
.
「ん"〜〜！！ん"にゃ"〜〜！」
「(あの狸、なんだろう)」
学園長だとユウに名乗っていた男の手で口を塞がれている狸を見る。
あの時は図書館、とやらに興味を取られて話など聞いていなかったけどこいつだけは気になる。美味しいのかな。
「ちがいますよ！」
唐突に大声を出して扉を開けた男に驚き、思わず一歩後退してしまう。大声には、慣れていないんだ。
さあ、寮分けがまだなのは君たちだけですよ。
貴方から早く鏡の前に立ってください。
グイグイ背中を押されるユウを見る。いつの間にか話が進んでいたみたいだ。鏡って言うのはあれのことなのか、なるほど。
「汝の名を告げよ」
「えっと……ユウです」
「ユウ………汝の魂の形は………………」
そこまで言って黙った鏡さん。何かあったんだろうか？
可笑しいと思ったのか、男が首を傾げてどうしたのでしょうなどと話している。異常なんだ、これ。
「………………わからぬ」「なんですって！？」
鏡さんの返答に食い気味に返す男。だからうるさいってば………静かにしてよ……。
大声に耳を塞いでいれば、男が何か言っている。少しだけ聞こえた声からは、魔法が使えないなどと話していた。
ユウは魔法が使えないのか。でも何でそんなに大きな声で言ってるんだろうか。別にどうでもよくないか？
そう思った瞬間、男に抱かれていた狸が腕から抜け出し、何かを叫び始めた。
男があっちに行ったおかげで離れているから耳を話したとき、その声は聞こえた。
「みんな伏せて！」
「ん"な"〜〜〜！！」
はっきりと聞こえた声に反応するよりも先に、青い炎が私を包み込み、燃えていた。
ああ、熱いなあ。
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←２ −プロローグ−
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちょぎ | 作成日時：2020年4月29日 16時
