19.（最終話） ページ49
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A「歩道橋の下で雅紀さんを見つけたとき、自分でも分かんないですけど――――無意識に声をかけてたんです。」
雅紀「…………。」
A「本当は、こっちから声をかけるのは櫻井には固く禁じられてましたから。」
雅紀「……なんで？」
A「だって、怪しすぎるじゃないですか(笑)あなたの心、癒やします……なんて声かけられたら。」
雅紀「確かに(笑)」
A「宗教かなんかだと思われそうだからって(笑)売り込みはするな……って。」
雅紀「それでも、俺には声かけたんだ？」
A「そ……です。」
雅紀「それってさー……、最初から俺に恋してたってことじゃないの？」
A「たぶん、そうかも知れません。」
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ふふ…って笑ったAさんの笑顔は
もうツクリモノなんかじゃない
素のままのAさんは
飾られたときよりも
可愛くて綺麗に見えた
.
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雅紀「ねぇ……キスしていぃ？」
A「どうぞ、ご希望であれば。」
雅紀「またそれ？」
A「また、それです(笑)」
雅紀「でも……ここじゃなくて……部屋に入ってから……ね。」
A「はい。」
雅紀「キスだけじゃ済まないかもだけど。」
A「――――ですね。」
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掴まえたままのAさんを部屋に入れて
今までとは違う二人の時間を過ごす
それは
甘くて、あったかくて、やらしくて――――
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嘘の契約から始まった関係だけど
あなたの心、癒やします
なんて
うさん臭いと思ってたけど
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今はもう
心も体も
癒やしてくれるのは
Aさんじゃなきゃだめなんだから
.
.
『契約恋愛・雅紀編』
【End】
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■最後までありがとうございました！※続編のお知らせ※2/28更新→←18.
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作者名：四葉（よつば）
作成日時：2014年5月3日 16時
