ﾟ･*:.｡.契約恋愛.｡.:*･゜ (ページ45)

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電話をすれば

当然出るものだと思ってた

だけどそこから聞こえてきたのは

冷たい音声アナウンスだけ

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なんで

なんで――――

やっと、ホンモノのAさんに触れたって思ったのに

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Aさんへ繋がらない電話を眺めて

呆然とした思いばかりが積もる

唯一の連絡手段を断ち切られたことに

焦る気持ちを抑えることが出来ずにいた

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仕事もそこそこに足を向けたのは

出会った時に連れてこられた雑誌ビル内の事務所

Aさんが必ずいるものだと扉を開けると

そこには黒いスーツの

櫻井とゆう男の姿だけ

櫻井は驚いたようにまん丸な目を俺に向けて

ポカンと口を開けた

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雅紀「あの……っ！ここで柳田Aさんって方、働いてますよね？」

翔「えぇ。柳田はうちの者ですけど。」

雅紀「今……っ、彼女はどこにいますか！？」

翔「それは、私が聞きたいぐらいですよ。」

雅紀「………ぇ？」

翔「ここを辞めると連絡があったっきり、音信不通なんです。」

雅紀「そんな……っ！」

翔「ずっと、辞めることは考えていたようです。ちょうど今、契約書を交わしてる顧客がいないから……と。」

雅紀「だって、俺……Aさんと契約してるんですよ？契約書だって……ちゃんと……っ！」

翔「契約者様……ですか。おかしいですね。柳田は契約者はいない……と言っていたんですが。ちょっと、待ってくださいね？お客様のお名前は。」

雅紀「相葉、です。相葉雅紀です。」

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櫻井はパソコンを開いて

カタカタとキーボードを打った

そして、眉を寄せて

翔「契約なんてされてませんよ？相葉様……契約者名簿にはありません。」

困ったようにそう言った

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