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寝癖と寝不足 ページ24

次の日。

幼稚園の門に着くと太輔がいた。

「おはようごさいます」

いつも朝から爽やかな太輔。

ああ、今日も素敵だな、笑顔。

ん?

…太輔、寝癖がついてる。

後頭部だから、見えないのかな。

咲が「いってきますっ」って元気に園庭に入っていく。

「太輔先生」

「はい」

「今日…寝坊したの?」

私が聞くと目を丸くする。

「どうしてですか?」

「寝癖がついてる」

言いながら、吹きだしてしまう私。

「えっ」

恥ずかしそうに髪の毛を触る太輔。

「ふふ。朝、時間なかったんですか?」

身なりはいつも割ときちんとするほうなのに。

「…昨日あんまり眠れなくて」

「夜更かしですか?」

誰かと会ってたとか言わないでよ?

それとか、彼女と電話してたとか。

色々妄想を膨らませていると太輔がちょっとふてくされた顔をした。

あれ?

こんな顔、彼が大学生の時以来みていない。

最近はよそゆきモードな彼ばかりだったから。

「誰のせいだと思ってるんですか」

むっとした顔でそう言う太輔。

「え、あ、あの」

どもりだす私に太輔は満足げに笑った。

「色々考えちゃって、眠れませんでした」

どうしてくれるんだとでも言いたげな言い方。

どうしよう。嬉しい。

そこで他のママが来てしまい、太輔はそのママに話しかけられてしまった。

…もう、話せないかな。

いつまでも門にいるのは変だから、踵を返して歩きだしたけど。

最後にそっと振り向くと、太輔はこちらを見ていてドキッとした。

…もっと、話したい。

彼に触れたい。

そんな思いを打ち切るように早足で駐車場へ向かった。






今日も同じクラスのママ達とのお茶会があって、本当は面倒臭いけど参加しないほうが怖いと思い参加した。

「太輔先生と去年噂があったのって、みのりちゃんのママなんですって。お兄ちゃんが今年長さんらしいわ」

「お兄ちゃんと違ってみのりちゃんは国際クラスじゃない子よね?なら太輔先生とは関わりはないかも」

咲も含め、うちのクラスは毎日外国人の先生と英語の授業がある。

一般のクラスはそれがない分、授業料は安い。

太輔はずっと国際クラスを担当しているみたいだ。

「どんな関係だったたのかしら」

「噂が立つくらいだし、目撃情報とかあったのかも」

盛り上がるママ達。





みのりちゃんのママか。

どんな人なんだろう。

噂が本当かはわからないけどすごく気になる。

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設定タグ:Kis-My-Ft2 , 藤ヶ谷太輔 , 北山宏光   
作品ジャンル:恋愛
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作成日時:2018年12月9日 19時

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