本当の、別れ ページ3
秀紀「もう、分かったから」
「・・ありがとう、ございます」
深く、座ったまま頭を下げた私
もう本当に、これで秀紀さんとはお別れなのだという事に
自分で決めたことでも、なんとも言えない想いが胸を駆け巡る
秀紀「でも・・一つだけ、許してくれないか？」
「・・・？」
秀紀さんの言葉に、頭を上げた私
秀紀「出会った時と同じ。客とホステス・・・今はオーナーだけど。
この先も、その関係でいさせてほしい」
「秀紀さん・・」
秀紀「ちょっと女々しかったかな。ははっ・・・。
Aの店の客として、これからも店に行っても良いか？」
「・・・えぇ。お待ちしています」
秀紀「・・ありがとう、A」
隣りに座るジェジュンは、私たちの会話を黙って聞いていた
きっと沢山の言葉を用意して、私の為にここに来てくれたのだろうけれど
それを言うことなく、秀紀さんは身を引いてくれた
あんなに取り乱していた彼が嘘のように
今日の彼は冷静で、大人なまま
それが少し不思議でもあり、ほっとしたのも
正直な気持ちだった
秀紀「じゃぁ。俺はこれで失礼するよ」
「えっ・・・」
秀紀「一緒に食事する、ってわけにもいかないだろ(笑)」
「っ・・・」
秀紀「ははっ・・。じゃぁ」
秀紀さんはそう言って席を立った
私とジェジュンも同じく席を立つと
秀紀さんはジェジュンに向かって言った
秀紀「ジェジュンさん」
JJ「はい」
秀紀「Aを、支えてやってください。
彼女は自分が思ってるよりも弱いから」
「…。」
JJ「はい。分かってます」
ジェジュンの返事に秀紀さんは頷くと
ちらりと私に視線を向けた後、静かに部屋を出て行った
バタン・・
秀紀さんが帰った個室に、私とジェジュンの二人が残った
閉まったドアを少しの間見つめたままの私達
隣りのジェジュンはため息を吐くと
ストンと椅子に腰を下ろした
JJ「なんだか・・・俺、必要なかったかなぁ？」
「そんなことないわよ。
ありがとう、来てくれて。助かったわ」
JJ「なら・・良かった」
秀紀さんとは、これで本当に恋人としての関係は終わってしまった
私は彼が出て行った個室のドアを見つめて
同じ月日を一緒に過ごした彼の表情を思い出していた
居心地が良かった彼の腕の中で私は
自分で思っていた以上に彼に守られて来たのだと思う
本当に、私は彼を愛していた
だからこそ、彼には幸せになって欲しかった
温かな家族の笑いの中で、ずっと笑っていて欲しかったから
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裕(プロフ) - りんごさん» あぁ(*´∀`*)また読んでいただきましてありがとうございました<(_ _)>楽しんでいただけて、私も嬉しいです♪ありがとうございます！ (2019年9月19日 10時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - かのかさん» お返事遅くなりましてスミマセン(^^;)最終話まで読んでいただきましてありがとうございました！<(_ _)> (2019年9月19日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - こんにちわ^^*随分と前に読ませて頂いたんですが、また読み返してみました。やっぱり面白かった！！キュンとなったり切なくなったり…何度読んでも楽しめます^^* (2019年9月18日 23時) (レス) id: 468b4d31bd (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - うぇーーーー！そうきたのか！う〜んどっちを選ぶ？どっちもホントに魅力的。難しいよ〜。このまま、長考したいと思います！とりあえず完結おめでとうございます！他作品も楽しみにしてます〜♪ (2016年4月27日 9時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ナオミさん» お返事、遅くなってしまってごめんなさいm(__)mとても嬉しいお言葉、今は胸に染みるようです(;_;)ありがとうございます。いつかまた、そう言って頂けようなお話が書きたいと思っています。今はまだ暫くお時間を頂けたらありがたいです(^-^) (2016年2月18日 0時) (レス) id: 10763d45a9 (このIDを非表示/違反報告)
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