水割り ページ20
いつもの店も、誰もいない空間は別の顔で
いつものグラスの中のお酒も、少しいつもと違う味がした
「仕事が終わった後のお酒は美味しいですね」
支配人「(笑)そうですね。
こうしてオーナーと呑むことは、今までなかったですね」
「ほんとうですね(笑)この店の中では一番付き合いが長いのに」
支配人「ははっ(笑)まぁ、私はオーナーのお父さんとの方が歳が近いですから。
こんなおじさんと一緒に飲んでもつまらないでしょうけどね(笑)」
「そんなことないですよ！支配人にはいつも沢山の事を教えてもらっているんですもの」
そんな風に会話を交わしながら笑っていると、支配人が言った
支配人「今日、いらしてましたね。西島様」
「あぁ・・・はい」
水割りを飲みながらそう言った支配人は
なんだか仕事中の顔とは少し違って見えた
支配人「オーナーは、後悔されていませんか？西島様と、別れたことを」
「・・・っ」
まるで父親のような、そんな優しい顔でそう私に聞いた支配人
歳が近い友人や、近い存在の両親よりも
支配人には正直な気持ちを言えるような気がした
「好きでしたから・・。
正直、嫌いにはなれません。でも・・・戻ることも出来ない」
支配人「戻りたいと、言われたんですか？」
「・・・えぇ。
気持ちが揺れなかったと言えば、嘘になります。
だから、今日はジェジュンが居てくれて良かった。
秀紀・・西島さんに、嘘をついたんです」
支配人「嘘、ですか？」
「はい。ジェジュンと付き合っているって。
私が愛しているのはもうあなたではなくて、ジェジュンなんだって。
そうでも言わないと別れることを納得してくれそうになかったから」
カランと、グラスの中の氷が音を立てて溶けていくのを見つめながらそう言った私に
支配人は静かなトーンの声で言った
支配人「でも、結果的には納得していなかったってことですよね。
オーナーがついた嘘に」
「はい。それでも、私のついた嘘は突き通さなければいけないと思っています」
支配人「嘘を本当にすることは？」
「実は・・・ジェジュンにも言われました。恋人になって欲しいと」
支配人「そうですか・・」
「でも・・・ジェジュンとは、今の距離感が気に入っているんです」
支配人「距離感？」
「はい。友達以上、恋人未満」
支配人「友達以上、恋人未満。ですか・・・」
「彼を恋人にしたら、彼に頼ってしまいそうで」
支配人「っ…」
「そんな自分が嫌なんです」
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裕(プロフ) - りんごさん» あぁ(*´∀`*)また読んでいただきましてありがとうございました<(_ _)>楽しんでいただけて、私も嬉しいです♪ありがとうございます！ (2019年9月19日 10時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - かのかさん» お返事遅くなりましてスミマセン(^^;)最終話まで読んでいただきましてありがとうございました！<(_ _)> (2019年9月19日 10時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - こんにちわ^^*随分と前に読ませて頂いたんですが、また読み返してみました。やっぱり面白かった！！キュンとなったり切なくなったり…何度読んでも楽しめます^^* (2019年9月18日 23時) (レス) id: 468b4d31bd (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - うぇーーーー！そうきたのか！う〜んどっちを選ぶ？どっちもホントに魅力的。難しいよ〜。このまま、長考したいと思います！とりあえず完結おめでとうございます！他作品も楽しみにしてます〜♪ (2016年4月27日 9時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - ナオミさん» お返事、遅くなってしまってごめんなさいm(__)mとても嬉しいお言葉、今は胸に染みるようです(;_;)ありがとうございます。いつかまた、そう言って頂けようなお話が書きたいと思っています。今はまだ暫くお時間を頂けたらありがたいです(^-^) (2016年2月18日 0時) (レス) id: 10763d45a9 (このIDを非表示/違反報告)
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