Daiki side ページ15
俺が寝たふりから起きたふりをしてみても、Aは気がついてなかった。
伊野尾さんのLINE通知を見てしまってから、俺はどうしても眠れなくて。
伊野尾さんのLINEを見たら、Aと伊野尾さんに肉体関係があるのは明らかで。
それも。
突発的なものではなくて、関係が長く続いていることくらい分かってしまった。
なんだろう。
彼氏、ではなさそう。
・・・都合のいい、体だけの関係??
ノリ的にはそんな感じがした。
だけど、それをAに追求することがどうしてもできなくて。
何も知らないフリをすることで必死だったけれど。
やっぱり頭の中には伊野尾さんのLINEの文章が頭から離れない。
A「お昼から涼介と会ってくるね」
Aの行動は意外と早かった。
それだけ、俺のことを想ってくれていると思えば自信にもなるんだけど。
やっぱり伊野尾さんのことが気になる。
Aは、ほとんど何も入っていない俺の冷蔵庫を見て、「卵とウインナーしかないじゃん!」なんて驚きながら、トーストとスクランブルエッグとウインナーという、簡単な朝食を作ってくれた。
ずっと好きだった、片思いだった女性が俺の家のキッチンに立ってるなんて。
ほんと、昨夜から夢みたいなことが続いていて。
幸せを噛み締めたいはずなのに。
やっぱり。
なんかうまく笑えない。
朝食を食べ終えると、Aはそそくさと食器を洗い、着替え、メイクを始めた。
メイクは普段の仕事の時よりも、かなり薄めで。
なんだか、その、素に近い顔で婚約者に会いに行くのかと思うと、うまく言葉にできない苛立ちが募った。
有岡「あのさ、」
A「んー??」
Aは手鏡を覗き込み、リップクリームを唇にぬりぬりしながら、軽く俺に視線を向ける。
有岡「話し合い終わったら、戻ってきて?」
A「え??」
Aは、きょとんした顔を俺に向ける。
おそらく、今日は自分の家に帰るつもりだったんだろな。
有岡「・・・心配だから・・・。俺、ずっと待ってるから・・・」
そう言いながら、Aを軽く抱き寄せると、
Aは「わかったよ」と小さく呟いた。
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kazuho10venw(プロフ) - ひなるりさんの作品が本当に好きです。1番好きです。新しい作品も繋いだ手をもう一度も、そしてtaste youは本当にドキドキして一気に読みました!これからもお忙しいかとは思いますが頑張ってください!更新楽しみにしてます(^ ^) (2018年2月16日 0時) (レス) id: 3a82aedab1 (このIDを非表示/違反報告)
ひなるり(プロフ) - マソさんさん» ありがとうございます!ドキドキもハラハラもして頂けて光栄です!これからも波乱の展開も目指しますので、引き続きよろしくお願いします! (2018年1月17日 20時) (レス) id: d8c478152b (このIDを非表示/違反報告)
ひなるり(プロフ) - ほーちゃんさん» ありがとうございます!!更新ゆっくりめで申し訳ありませんが、どうぞ引き続きよろしくお願いします! (2018年1月17日 20時) (レス) id: d8c478152b (このIDを非表示/違反報告)
マソさん(プロフ) - ドキドキもハラハラもしました!すごく読んでいて楽しいです!更新楽しみにしています! (2018年1月16日 1時) (レス) id: a8e64801a2 (このIDを非表示/違反報告)
ほーちゃん(プロフ) - とっても好きな作品です!(^^)応援してます!! (2017年12月30日 0時) (レス) id: 9c70c51396 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなるり | 作成日時:2017年12月22日 1時