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『…ところで』
『もしや怒ってらっしゃいます？』
頭痛いとか散々言ってるからか、髪を撫でるようなそんなやっっさしい手付きで私の頭を撫でる彼に一つ疑問に思っていたことを聞いてみることに。
…いや、いつも通りというかこの通りすーごい優しいんだけど、所々にとげを感じるというか…
「いんや？怒って
案外あっさりとした返答。…そのせいでより一層強調されている単音があるのもまた事実だが
「ただ悔しいだけ」
『…くやしい？』
「そー、くやしいのー」
なにがだ？と口には出さなかったけれど、顔には出ていたらしく、私の短い髪を指に巻き付けたりと弄びつつ「だってさー」と紀章は唇を尖らせる
「ふにゃふにゃのかわいー司ちゃん見れるのは俺の特権だと思ってたのに」
『…あー』
…とは言ってはみたものの、ふにゃふにゃだと言う時の記憶が私には無いので全くと言って良いほど思い当たる節がない。
今のところ分かるのは私は潰れる前にふにゃふにゃになることと、その状態を紀章さんは前々から知っていて。更にその姿を数多の視聴者の前で晒したことだけである。
「俺だけが知ってたのに…」
『…まぁ、ほら紀章さんだけが知ってる私なんてまだあるでしょう？』
「そりゃそうだけど
そういう問題じゃないの
俺だけが知ってる司ちゃんの例え一部分だとしてもそれが知られた事が嫌なの」
ぶすっとふてくされた表情の紀章さん。
あーあ、へそ曲げちゃったと思いつつ、頭を撫でる彼の手にすり寄れば、聞いてるの？と上を向かされる。
ジトッとした視線を寄越してくる目と鼻の先にある愛しい人の顔。
前みたく顔に熱は帯びないけど、胸のあたりがきゅんとした。あとハートを射貫かれた音もした。
衝動に駆られてほんのちょっと顔を動かしてみれば、リップ音と唇に柔らかい感触。
目を開けてみれば、変わらず眼前には仏頂面。
その代わりさっきまでつらつらと話していた彼が口を閉じてはまたあのじとりとした目で見てくる。
なーに？と彼が良くイジワルしてくるときに出すあの間伸びした声を真似てみれば、数拍の間が空いてから「もっかい」と声がした。その要望に応えるべく、私はまた少しだけ顔を動かすのであった。
「でも今日の夜は付き合ってもらうから」
「ゑ”」
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愛夢(プロフ) - 紀章さん好きには堪らない作品ありがとうございます!!更新頑張ってください！ (2023年2月6日 18時) (
レス) id: 1fb4caaf97 (このIDを非表示/違反報告)
最小幹部 - Yuiさん» Yuiさん、返信大変遅くなってしまい申し訳ありません。コメントありがとうございます！マイペースに更新しているのでまた覗いて頂ければ幸いです(*^^*) (2022年2月6日 20時) (レス) id: 1b7127d9e3 (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - 紀章さんファンなんで小説を作成してくれてすごい嬉しいです！続きを楽しみにしてます！ (2022年1月16日 13時) (レス) @page5 id: 3c14c8fbd4 (このIDを非表示/違反報告)
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