【文豪ストレイドッグス】ポートマフィアの要注意人物(仮)【太宰治】

人生万事塞翁が虎―0― ページ3

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――と或る廃墟内




今はもう使われていない室内には多くの肉塊が転がっていた。




肉塊の上には寂れた廃墟に似合わない、まだ少女と呼べる女が文句をこぼしながら林檎を食べていた。




『なんで私がこんなことしなきゃなんだよー。しゃく、っもぐもぐ師匠早く帰ってこないかなー。………んぐ？』




急に機械音が聞こえ、外套のポケットへてを入れた。





が、




『げっ！』


受信者の所を見た瞬間にあからさまに嫌そうな顔をし、最後の一口を飲み込み液晶画面を耳にあてた。




『――もしもし。――ええ、はい。丁度終わりました。――え？人食い虎？其は龍が担当では？――まあ、そうですけど……。――では報酬は林檎で。――はい。其では。』





電話を切ると同時に大きなため息を付き







後ろから急に出てきた体格のいい男に肘鉄を食らわして新たに肉塊の山に放り投げ、さっきまで乗っていた肉塊の上から降りた。






『人食い虎かー……。楽しみだなあ！！』






そう満面の笑顔で云って廃墟の中から、綺麗な緋色の髪を揺らしながら外へ出ていった。







彼女が出ていった廃墟には







大量の肉塊――死体のみが残された。








そして数秒後には、廃墟ごとこの街から消え去った。



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