[d!]我々と4年目の第1歩を。[建国記念] (ページ14)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:15,276 hit

かまってちょーだい！/tn ページ14

*

『やぁトントンくん』

ずぅーーーっと書類と睨めっこしていた我らが書記長が漸く顔を上げた。
それから、目を見開いて口を開き、息を吸った。

｢_何してんねんお前。危ないやろ阿呆！｣

風を感じるレベルの声量に、鼓膜がビリビリと震える。

『トントンくんうるさいよ』

｢ええからはよ降りろ危ないから｣

文句をひとつ吐けばため息をついたトントンはこちらに手を伸ばしてくる。
宙に浮いた感覚にくすくす、と笑みを零せば、足が床に着いた。

｢何わろてんねんほんま…｣

『トントンくんが思った通りの反応してくれるから』

んふふ、と笑えばすぐさま額に衝撃が飛んでくる。デコピンすんな豚！！！！

未だにぶつくさ文句を垂れているトントンに近寄り、口を開く。

『_こうでもしなきゃ、構ってくれへんやん』

顔を覗き、そう言ってやればトントンの顔はこれでもか！というぐらいに真っ赤になる。

『やーい、照れてやんのー』

｢はぁ…用済んだならはよ出てけ｣

ちょーーっと揶揄ったらすぐにこれだ。

トントンの部屋から追い出された私は次の作戦を考える。

開いている窓の淵に立つ作戦はつい今しがた失敗に終わったし、小さな可愛らしい悪戯はほぼやり切ったと言っても過言ではないだろう。

何故こんなにもトントンに悪戯を仕掛けるのか、それは至極簡単な事で、トントンを休ませるためと、トントンと関わるためである。

本来なら総統秘書と言う名の戦闘員である私と書記長であるトントンは滅多に会わない。
まぁ私は一応幹部だから普通の総統秘書と書記長よりはよく会うんだけど。

今や仲良しの総統こと、グルッペンがついでにトントンの睡眠確保もしろ、と私に言った時から更にトントンに会うようになった。

最初はなんで総統秘書の私が書記長の世話まで、なんて思ったが今やアレが無ければ今の私は無い。

何度か睡眠確保のために書記長室を訪ねた辺りでふいにときめいたんだよなぁ、トントンに。