100 ページ50
喧嘩……じゃないね。
そう言ったAの言葉にエマのことが浮かび、そうだな。としか答えられなかった。
『逮捕5人って…？』
「天竺四天王」
『誰だよ
5人なら四天王じゃないじゃん』
ふふっと笑うAに、泣いているわけではないことを知り、再び背中を撫でる。
『東卍は無事なんだね』
よかった。と呟いたAはやはり東卍を気にしていたようで、エマのことを言わなければならないと思わされた。
「…A、大事な話がある」
『…なに、改まって
また私追い出される？』
「いや、」
『違うの？よかった
あれは流石にちょっとこたえた』
Aの言葉に、ごめん。と思うがやはり言葉にはできない。
ギュッと腰を抱き寄せて、俺の首元に顔を埋めているAの首元に顔を埋めた。
「A、よく聞け
エマが死んだ」
呼吸で上下していたAの背中がピタッと止まる。
『……え、？
なに、…なんて、言った？』
エマが死んだ。もう一度そう言えば、バッと体を離したAと目が合う。
『…なんで？
いつ？……うそよね』
「本当だ
今日、おそらく昼間」
俺の肩に手を置いていたAの手が震える。
『うそ、だって……
なんで…何で死んだの？』
「……マイキーとドラケンの心を折るために」
大きく見開かれるAの瞳はユラユラと揺れていて、肩から手を離したAは口を押さえた。
膝に座っているため、後ろに倒れないように腰に回した手に力を込める。
『……誰が
誰がやったの？
知ってたの！？』
「稀咲だ
俺には意図的に知らされなかった
おそらくお前の耳に入れば妨害されると思ったからだろう」
赤色の瞳が悲しみから怒りに変わる。
胸にトンと頭頂を当てたAは、稀咲。と憎しみのこもった声で呟いた。
その時、テーブルに置かれたAのケータイが音を立てた。
頭を上げて立ち上がったAはやはり泣いていない。
『もしもし、ヒナ…
ごめんね、連絡返さなくて
……うん、今聞いた
稀咲……敵は打つよ
は？死んだ？』
パッとこちらを見た驚いた顔のAと目が合う。
『稀咲が死んだ？』
それには俺も目を見開き、2人で大きく開いた目を合わせる。
『ぁ……うん、どう…だろ
うん、ありがとう…
ヒナもゆっくり休んで…』
静かにピッと電話を切ったAは、先シャワー浴びるね！と言って走って行ったが、俺が帰ってきて抱きついた時からAからはシャンプーの匂いがしていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 649人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玉兎(プロフ) - 朝はパンよりご飯派さん» ありがとう！！！｡+ﾟヽ(*✪▽✪*)ﾉﾟ+｡ 頑張るね✨✨ (2022年8月25日 19時) (
レス) id: 29d9966584 (このIDを非表示/違反報告)
朝はパンよりご飯派 - １００話達成、続編３、、、おめでとう🎉これからもがんばってね。 (2022年8月25日 18時) (レス) @page50 id: 913863b25c (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 雪兎さん» 昨日は大量に更新できました🥰 喜んでいただけてよかったですっ！！ そしてお待たせしました！！3もよろしくお願いします☺️ (2022年8月25日 16時) (レス) id: 29d9966584 (このIDを非表示/違反報告)
雪兎 - 今日の昼まで用事があって見れなかったけど、開いたらめっちゃ更新されてて舞い上がりました！！続編待ってます^ ^ (2022年8月25日 13時) (レス) @page50 id: e83ca5f3e2 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - あさん» ありがとうございます！！✨ 今日中に3に移行しますので少しお時間ください！(≧ω≦ ) (2022年8月25日 11時) (レス) id: 29d9966584 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：玉兎
| 作成日時：2022年8月13日 19時
