十四話なのです! ページ15
薄暗い部屋の中、鶴丸国永はパチリと目を覚ました。
寝起きの頭でぼんやりと何があったのか思い出していたが、軋む体にようやく自分が隊長として出た戦でボロボロになったことを思い出す。
鶴「俺は……」
意識のない全員を背負って本丸に帰ってきて、主と見習いの顔を見たあとから記憶がない。
とりあえず体を起こそうと重たい体を動かしていると、部屋の襖が開いた。
薬「目が覚めたんだな。あ、そのまま動かないでくれよ。あんたの腹の上で眠り姫が眠ってるからよ」
薬研藤四郎の言葉を聞いて、首だけを動かして自分の腹の上を見ると、自分のそれとよく似ている白い髪が見えた。
鶴「……見習い?」
薬研藤四郎は持ってきた濡れタオルを俺の頭の上に乗せて笑う。
薬「ここに部隊全員を運んできた後、鶴丸の旦那は見習いの上に倒れてな。そのまま大将の指示で手入れ部屋が空くまで応急処置をしてくれたのも見習いだ。旦那のために自分の服を破いていたんだから、起きたら礼を言っておけよ」
意識を失う前に悲痛な声が自分の名を呼んだと思ったが、見習いだったか。
薬「さっきまでは起きてたんだが、心身ともに疲れたんだろ。破いた服もそのままだし、寒そうだな」
そう言って薬研藤四郎は押し入れから掛け布団を取り出して見習いにそっとかけた。
薬「で、うちの本丸最強であるあんたたちがボロボロになった理由はなんだ?」
鶴丸国永の顔の近くにどかりと腰を落として、薬研藤四郎が聞いてくる。
今日の第一部隊のメンバーは隊長に鶴丸国永、隊員は日本号、太郎太刀、大倶利伽羅、山伏国広、同田貫正国だった。
うち鶴丸国永、大倶利伽羅、同田貫正国、山伏国広は練度最高で、今は日本号たちのレベリング目的で出場していた。
鶴「今まで見たことないような敵が現れた。……強さは俺たち練度最高組と同じくらい。日本号と太郎太刀を庇いながら戦っていたが、山伏国広が倒れてから一人づつ重症になって、俺が最後の一体を倒す時にはみんな折れかけていた」
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橋本アリィちゃん(プロフ) - とても面白かったです!続きを待ってます!(*´ω`*) (2021年9月25日 17時) (レス) @page18 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
瀬名-せな-くん⇔舶(ハク)(プロフ) - とても良きです……!!見習いちゃんがとても可愛く内容も好みです…!気長に更新お待ちしています(´-`*) (2019年12月25日 2時) (レス) id: 7017cc79b6 (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 見習いちゃんがとても可愛くて吸い込まれるように読みきっちゃいました!続きを待ってます! (2019年5月16日 22時) (レス) id: e140141ee4 (このIDを非表示/違反報告)
アルっさん(プロフ) - 見習いちゃん可愛いですな!FGOの方の更新も待ってます(*´∀`*) (2018年12月6日 16時) (レス) id: ede1d0dfa8 (このIDを非表示/違反報告)
黒雪(プロフ) - 初めまして! 見習いちゃん可愛いですね 小説面白いです これからも更新楽しみにしています 頑張って下さい! (2018年10月18日 2時) (レス) id: 64abb0ccf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沖矢ちひろ x他1人 | 作成日時:2018年8月29日 22時