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生徒を途中まで見送った後、Aは少し怒った声でこう言った。
「あれって本気なの?」
もの凄く嫌そうな顔をしている。そんなに嫌だったのだろうか。なんだか申し訳ない。
「…さぁ、どうだか」
「私に彼氏がいたらどうするの?」
「…え?」
Aはかなり真剣な顔でこちらを見る。え、本当にどうすればいいんだ?
「ま、いないけどねー」
「…びっくりした」
安堵して、僕は胸を抑えた。心臓に悪いぞ、ほんと…。
「だって、私は…」
Aはそう言って、言葉を発するのをやめた。顔がまだ、先程の赤みを帯びている。
「なんだ?」
「…やっぱり言うのやめます。相原先生っ」
「だからやめろって、その呼び方」
からかってそう呼ぶAのことを見て、僕はまた笑っていた。こんなに笑うこと、中学生の時はなかったのにな。
変えてくれたのは、きっと。君なのだろう。
…人が変わることも、悪いことではないらしい。

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作者名:紗由紀 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/novel/sayukinopurofu/  
作成日時:2022年6月29日 20時

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