十 ページ10
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何度目かわからない心臓の跳ねに過呼吸になりつつあった剣の目に入ったのは、昼に入った三条の部屋。
迷いなくそこに駆けて行って入ると、中にいた三条の者たちが驚く。
小「お、お？」
三「あなや。はっはっは、すっかり姿が隠れるなぁ」
今「剣？どうしたんですかーっ」
『ふ、っう、っく、』
石「きっと身を隠したかったんですね。今剣さん、そっとしておきましょう」
岩「昔は笑顔がよく似合っていたんだがなぁ」
部屋に入ると、座っている小狐丸の背後にまわり髪を被る剣。
そこで背中にしがみついて抑えきれぬ嗚咽を交えながら泣き出した。
そんな様子を見た三条の者たちはそっとしておいたが、開門を告げる鈴が鳴ると剣に声をかける。
小「剣、そのまましっかりと捕まっていろよ」
今「小狐丸さん、おとさないでくださいね！」
三「出迎えか。どれ、俺も行くかな」
背中にしがみついた剣の尻の下に腕を回し背負うようにして立ち上がる小狐丸と、それに続く三日月。
玄関を出ると門には帰ってきた部隊の他、出迎えの兄弟や資材を受け取る為に集った力自慢の男士がいた。
鶴「ふぃー、これで最後だな、頼んだ！」
蜻「任されよう」
『！！』
小「お、気づいたな」
『兄上っ！』
三「おぉ、危ないぞ。気をつけろ」
馬から資材を下ろし蜻蛉切が支えていた一輪車に乗せた鶴丸。
その声に反応した剣が小狐丸の背中から降りようとしたところを、三日月が抱き上げて下ろす。
『兄上ぇ！』
鶴「ぅ"おっ、戻ったぞー剣。利口にしてたか？」
『兄上っ、兄上ぇ！っふ、うぁー、』
鶴「おぉこりゃ驚きだ、すごい泣きっぷりだな」
小「数刻前からこの調子だ」
三「俺たちの部屋に逃げてきてなぁ。その前は昼寝をしていたと聞いたが、起きたら誰もいなかったか、まだ馴染みない刀剣がいたかで驚いたのだろう」
鶴「あー、それはすまなかった。剣？抱き上げるか？」
『兄上っ、兄上え"ぇ』
鶴「はいはい」
鶴丸の下腹部に頭部をぶつける勢いで抱き着いた剣は、ずっと鶴丸を呼びながら泣き続ける。
主「鶴丸、今まで水分ですら取らず泣き続けているから、水でもお茶でもいいからなにかしら飲ませてあげて」
鶴「あぁ、やってみる」
剣を抱き上げた鶴丸に主が声をかけると、鶴丸は厨へとむかった。
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新参審神者(プロフ) - 咲くやさん» ありがとうございます* 仕事などの息抜きに更新していく為やきもきさせてしまうかもしれませんが、お付き合いいただけると嬉しいです(^ω^)これからもよろしくお願いします＊.° (2018年7月8日 0時) (
レス) id: edf31ffc2e (このIDを非表示/違反報告)
咲くや - 面白くて続きが気になります 更新頑張ってください。 (2018年7月2日 23時) (レス) id: 2369d330ed (このIDを非表示/違反報告)
新参審神者(プロフ) - 夕月蝶さん» ありがとうございます！溺愛しすぎず厳しすぎずないいお兄ちゃんですよね…私もそう思います…(作者)w これからもよろしくお願いします♪ (2018年6月1日 15時) (レス) id: edf31ffc2e (このIDを非表示/違反報告)
新参審神者(プロフ) - 第一部隊さん» ありがとうございます！頑張ります(*ﾉ∀`*) (2018年6月1日 15時) (レス) id: edf31ffc2e (このIDを非表示/違反報告)
夕月蝶 - とても、面白かったです！ 剣ちゃん可愛いです！！ 鶴さん、いいお兄ちゃん！！ これからも、頑張って下さい♪♪ (2018年5月31日 21時) (レス) id: 4346033303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：新参審神者 | 作成日時：2018年5月22日 17時
