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「なんで突っ立てるん？｣
「いえ別に…」
残った仕事を片付ければすっかり夜更け。身支度を整え、約束を果たすためゾムさんの部屋にやってきた。
しかし、改めて一緒に寝るとなると妙な気恥ずかしさが先行している。意外に思われるかもしれないが約束を取り付けたうえで肩を揃えて寝るのは今回が初めて。
よく、仲いいなぁまたゾムと寝てたんか、と揶揄いで言われることもあるこの『また』。まるで頻繁に一緒に寝てるように言われるが、いつのまにか私のベッドにゾムさんが侵入しているときや逆にゾムさんのベッドに引きずり込まれる以外で彼と添い寝の経験なんてない。むしろ種族は違うが一応男女なのだからすんなり寝ろというのがおかしな話だ。
まぁ、おかしなことにすんなりベッドに寝て、且つ、上半身裸のヤツが目の前にいるんだけど。
こっちの気も知らず、すでにゾムさんはくつろぎモードだ。
「はよはよ」
せめて背中側を向けてくれればベッドに入りやすいのに、ここに入れと言わんばかりに布団をめくって催促してるし。
「わかりました、布団を叩かないでください埃が立ちます。もっとそっちに詰めて」
私の枕スペースを奪っている主の腕を持ち上げ……ようとしたら全然動かなかったのでその腕の上に枕を置いて準備完了。嬉しそうにくふくふ笑うゾムさんに背を向けて横になれば、さも当然と言わんばかりにお腹に腕が回った。
「あ〜Aめっちゃいい匂いする」
首筋に鼻息が当たってくすぐったい。そうだろう、さぞや私からは石鹸のいい匂いがするだろう。
「ゾムさんに何度もやり直しさせられましたから。初めてですよ。1日に2回も3回もシャワー浴びるなんて」
思い出される浴室前に仁王立ちしたゾムさん。お風呂上りの私の匂いを嗅いでグルッペンさんの匂いがついているとまた浴室内に押し込める。なまじ鼻が利くから通関チェックよりも厳しく何度も何度も彼のOKがでるまで全身を洗ったのだから。
「肌が荒れたらゾムさんのせいです」
「俺以外の男のベッドで寝たんが悪いやろ。荒れたら俺が舐めて治したるから安心やな！」
ぎゅっと全身で抱き締めて髪にゾムさんの頬が擦りつく。ご満悦という言葉がよく似合うじゃれ方が彼らしく、同時にそんなテンションで眠れるのか、寝かせてもらえるのかととてつもなく不安になった。
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続く (更新停止中)
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あまぎ(プロフ) - 瑞稀さん» わかります子狼ｿﾞｯｻﾝは尊いです…！甘えたくても口には出せずそっと夢主の背中に背中を預けるとか、そんな子供ながらの意地っ張りやプライドなんかを持ってて欲しいなぁと。本当に1等賞です花丸満点！こちらこそコメントありがとうございました！更新頑張ります！ (2021年5月18日 17時) (
レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
瑞稀(プロフ) - zmさぁ！！！！ん！！！うっ……可愛さ一等賞…ありがとございます。尊いです。更新楽しみにしております！ (2021年5月18日 11時) (レス) id: 503fd2a4ac (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - bhさん» 動物園に赤ちゃんが溢れる季節になりましたので発作的に書いてみたネタとなります！絶対可愛いですよねぇ…ふわもふ子狼ｿﾞｯｻﾝ…警戒してる子が打ち解けてくれる嬉しさ…尊い…！bhさんいつも暖かいコメントありがとうございます！また読みに来てくださいー！ (2021年5月18日 7時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
bh(プロフ) - 続編ありがとうございます。z子供編とても好きです...獣の少年ってだけでもう... これからも更新楽しみにしてます。 (2021年5月17日 21時) (レス) id: 5ca24da818 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ | 作成日時：2021年5月17日 20時
