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「……分かりました。正直上手くやれる自信はありませんが、お引き受けします」
「おぉー引き受けてくれるか！さっすがAサン！ありがとうございます！」
グルッペンさんが立ち上がり手を差し出してきた。友好と契約の握手。躊躇いながらも手を伸ばそうとした矢先、ゾムさんが横からその手をかっさらっていった。
「Aの主人は俺、Aへの依頼は俺への依頼やろグルッペン。交流会が終わるまで無茶させんよう見張るからな」
「もちろんじゃないっスかゾムさん。むしろ警護はお任せしようと思っていたンですよ。ちょうど遠征も出張もないからな、思う存分見張ってくれ」
ペイっと手を払い除けるように握手が終わった。口をへの字に曲げるゾムさんに満足そうに笑ったグルッペンさんは、次に握手が空振りに終わった私の指先を持ち上げた。
「あっなに触ってん！」
「嫉妬深い主人を持つと苦労するな？成功報酬としてそれ相応のものを贈ろう。希望があれば言ってくれ」
すぐに私を引き寄せて唸り声を上げる。物理的に消毒でもしようとしてるのか擦られる指先が摩擦熱のせいで熱い。絶対赤くなってる。
「おいグルッペン。もちろん次の会議で俺も警備に口出してええんやろな？」
「それは嬉しい誤算だな。ひとらんに伝えておこう」
グルッペンさんが執務室の扉を恭しく開いた。どうやら話し合いは終わりのようだ。
「すいませんゾムさん」
主人の意向をないがしろにしてグルッペンさんの依頼を受けた。私の天秤は結局主人ではなく、軍部への恩に傾いたのだ。
恐らくゾムさんの仕事は内外の警備に見張りに調整、私と軍部の橋渡しなど大いに増えたはず。私の本来の仕事である主人の身の回りの世話だって、交流会が終わるまできっと滞りがちになるだろう。
「私の選択で、ゾムさんにしわ寄せがいってしまいます」
「ん？ええよ別に。Aなら断らんやろなって思ってたし」
ゾムさんの自室のソファに腰掛け、あっけらかんとした感想を聞かされる。私に一任した時点である程度は受け入れていたらしく、アイツは頷くまでしつこく言い寄って来るからな、とため息ついた。
「なんか安請け合いするの嫌やん。だから俺はとりあえず拒否したけど、結局は軍全体が困ってることやし、まぁ、Aが断っても多分俺が承知したんとちゃうかな。嫌やけど」
「ふふっ」
そんなに嫌なのか。あまりに嫌々言うもんだから面白くて笑ってしまった。
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あまぎ(プロフ) - 亞さん» 嬉しくてニヤニヤニチャニチャしてます！！！物書き冥利に尽きると申しますか、言われて嬉しい言葉を3つも織り込んでくださっていてめちゃくちゃ飛び跳ねてます今！やったー！ありがとうございます！これからも褒めて貰えるように文章頑張りますー！ (2021年4月6日 7時) (
レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
亞 - 設定がしっかりしていて、さらに場の雰囲気が想像出来る、、めっちゃ読みやすいです！続編楽しみにしてます！ (2021年4月5日 20時) (レス) id: a5aad03a9c (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - アルカさん» あのお風呂シーンは私も表現やアウトゾーンに悩みながらzﾑ視点で書きましたので、夢主のドキドキをお伝えできたなら満面の笑みでニッコリです！やったー！これからもきゅんきゅんして頂けるよう頑張りますね！コメントありがとうございました！ (2021年1月29日 17時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
アルカ(プロフ) - 読んでいるときゅんきゅんが止まらず、お風呂のシーン何か私まで顔を赤くして見ていました...。これからも更新頑張って下さい！ (2021年1月29日 14時) (レス) id: 710728be47 (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - こさゆさん» お褒めの言葉ありがとうございます！世界観は活かしきれてないところがまだあり、今後も好きだと言って頂けるよう精一杯広げて精進していきたいと思っています！嬉しいです…見てくださる方がいる事実で更新頑張れます…！これからもよろしくお願いしますー！ (2021年1月26日 21時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ x他1人 | 作成日時：2020年7月4日 14時
