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「ぁあぁああああもう疲れた！ホンマにぃ！もう参加者全員にGPS仕込めばええやんけ！」
「ふぐェっ」
突然けたたましい音がしたと思ったら次の瞬間にはぶつかる衝撃と乱暴な浮遊感。間際に聞こえた苛立った声と視界を埋める白い布に混じるくすんだ緑から、整えていたベッドにゾムさんが私ごとダイブしたのだと悟った。
お腹に回った腕が胃から肺までを圧迫し、しかもベッドにうつ伏せにされた上からゾムさんがプレスしてきてかなり苦しい。
「なんやアイツ！急にしゃしゃり出てきて貴族目線がどうたら華やかさがなんやってうるっさいわ！猿轡したろか！」
「ゾムさんおちッぐぇっ」
「アイツら全然話し通じひんの！もう嫌やぁA慰めてやぁ！」
奇しくも夕飯後の胃はなにが出てもおかしくない。遠慮のない腹部への締め付けと、どんどん強くなっていく吐き気に必死に逞しい腕を叩くに叩いた。
「は、ぁ…！？」
腕の力が弱まったと思ったら今度は無理やり仰向けに転がされ、全身全霊、首筋に埋まった顔がグリグリと擦り付けられたのだった。
なんてごく短時間でもみくちゃにしてくるんだろう。疲労とストレスで感情のネジが緩んでいるとはいえ私はぬいぐるみか何かか。
もう抵抗する気も失せ、ゾムさんの好きさせて放心状態のまま天井を見つめる。
「ゾムさん、痛いんですが」
このままぬいぐるみらしく寝そべってやりたかったが、投げ出していた手でゾムさんの背中をゆるく撫でたのは、とりあえずこれ以上無体を働かれないよう落ち着かせる必要があったのと、首筋を甘噛みしてくる牙がこれ以上肌に喰いこまないようにしたかったからだ。
以前聞いた話では、狼・犬型の獣人は過度なストレスが溜まると噛むらしく、恐ろしいことに彼らは普段から戯れに甘噛みしてくるから非常に分かりにくいとのこと。油断していると重度化して血を見ることもあるらしいが、もしもこのゾムさんの甘噛みが過度なストレスによる行動だったらどうなるか？
考えただけで恐ろしい。
よりもよって首筋を甘噛みされている今、我を忘れてストレス発散される事態は絶対に避けたい。
「よしよし…いい子ですねー。私は主が、」
慰めの言葉をかけようとした瞬間、より深い位置で痛みが走った。気分は黒びげ危機一髪だ。めげずに背中を擦り続ける私のことも褒めてもらえないだろうか。
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あまぎ(プロフ) - 亞さん» 嬉しくてニヤニヤニチャニチャしてます！！！物書き冥利に尽きると申しますか、言われて嬉しい言葉を3つも織り込んでくださっていてめちゃくちゃ飛び跳ねてます今！やったー！ありがとうございます！これからも褒めて貰えるように文章頑張りますー！ (2021年4月6日 7時) (
レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
亞 - 設定がしっかりしていて、さらに場の雰囲気が想像出来る、、めっちゃ読みやすいです！続編楽しみにしてます！ (2021年4月5日 20時) (レス) id: a5aad03a9c (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - アルカさん» あのお風呂シーンは私も表現やアウトゾーンに悩みながらzﾑ視点で書きましたので、夢主のドキドキをお伝えできたなら満面の笑みでニッコリです！やったー！これからもきゅんきゅんして頂けるよう頑張りますね！コメントありがとうございました！ (2021年1月29日 17時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
アルカ(プロフ) - 読んでいるときゅんきゅんが止まらず、お風呂のシーン何か私まで顔を赤くして見ていました...。これからも更新頑張って下さい！ (2021年1月29日 14時) (レス) id: 710728be47 (このIDを非表示/違反報告)
あまぎ(プロフ) - こさゆさん» お褒めの言葉ありがとうございます！世界観は活かしきれてないところがまだあり、今後も好きだと言って頂けるよう精一杯広げて精進していきたいと思っています！嬉しいです…見てくださる方がいる事実で更新頑張れます…！これからもよろしくお願いしますー！ (2021年1月26日 21時) (レス) id: 975a9486c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あまぎ x他1人 | 作成日時：2020年7月4日 14時
