私が恋をしたのは……【3】 (ページ41)

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リューセイ「露見するから罪は罪となる。
つまり露見しなければ罪は無と同じや」

「リューセイ様、それはどういう意味でしょうが……？」

トモヒロ「リューセイにこれ以上説明を求めても
無駄やな。代わりに俺が優しく説明してやろう」

トモヒロ「罪が露見しない一番の方法は
その事実を知る人間が全員消えることや」

トモヒロ「そうすれば事実を自分たちの都合のいいように書き換えることも思いのまま。ははっ、便利やな？」

まさか………

「タイガと一緒にオブジェクトに赴いた
ロードサイド兵30人も殺す、ということですか…」

トモヒロ「可能性は高いやろうな？」

「…っ、そこまでして、オブジェクトは一体
なにをするつもりなの」

ジュリ「そりゃあ決まってるでしょ」

ジュリ「タイガに濡れ衣っていう泥を被せるこたで
うちに全面降伏させたいんだよ、あちらさんはね」

……そうだ、オブジェクトは軍事力はあるけど
貧しい土地のせいで食糧難に陥っている。

オブジェクトの軍事力を持ってすれば
小国ロードサイドの制圧は安易い。

だけどそれをしないのは
ロードサイドの豊かな土壌を損なうことなく
手中に収めたいからだ

ジュリ「まあ…あちらさんが考えてる筋書きは
こんな感じかな」

ジュリ「ロードサイドに置き去りにしてきてしまった
王子のことをオブジェクトは気に掛けて迎え入れようとした」

ジュリ「けど、その王子は自分を見捨てたその国を
ずっと恨み復讐の機会をずっと伺い続けてきた」

ジュリ「そして今が絶好の機会だと言わんばかりに
接触した瞬間、オブジェクトの人間を襲撃」

ジュリ「手に負うことが出来ずオブジェクト兵は
やむを得なく戦い…その場にいるロードサイドの人間は死に絶えました、とさ」