背中を押した声 ページ20
フウカside
チ「…飛んだお人好しだよなぁお前って。」
フ「へ?」
驚いてチトセに視線を移せばビックリするぐらい優しい顔で微笑んでて。
すぐにいつもの面倒くさい顔に戻ったけど。
チ「バカでアホで、超鈍いのはよく分かってるけど。」
フ「あっそ。」
もう反論するのもめんどくさくなってきた。
ブスっとしてチトセの口から出てくる言葉を嫌々受け止めていると。
チ「ま、そこがお前の唯一のいーとこじゃねぇの?」
フ「チトセ…。」
変に優しくなって何さもう。
だけど…今の優しい笑顔を思い浮かべるととんでもなく恥ずかしくなってきて。
フ「っ!!」
後ろを向いて顔を背けて自分の頬を両手で押さえる。
みっ、見られてたっ?
真っ赤になってるとこ、あんまり見てほしくないんだけどっ…。
チ「…何だよ。」
フ「べ、つにっ?…い、色々あるのよっ!」
言い訳にしては無理矢理な言葉に、あたし自身も違和感を持つ。
変な嘘もついたことだし…もう戻っていい頃だろと言って部屋に向かって歩き出すチトセ。
―――『頑張ってみたら?』
そんな声が聞こえた気がして振り返る。
…もちろんそこには何にもない。
だとしたらさっきのは幻?
でもどっかで聞いたことあるような―――
そう思いながら前に顔を戻した。
チ「おい、フウカ。何してんだ、早く戻るぞー!」
チトセの声がちょっと離れたところで聞こえる。
『頑張ってみたら?』
その声に背中を押されるように。
あたしは駆け足でチトセの元に走って行った。
フ「まだ帰らないっ!」
チ「っ!?」
口角を上げてニヤッと怪しく笑う。
フ「証拠としてケーキ買ってもらわないと意味ないじゃん?」
そう言った途端、チトセの顔が引きつる。
フ「じゃないと嘘ってことバレちゃうし。美味しいケーキがいいなぁ…。」
チ「おっ前…っ!」
怒りで震えるチトセにニコッと笑って言った。
フ「はい、ありがとうございますチトセ!」
さっきあたしの背中押してくれたの、君でしょ。分かってるよ。
ありがと。
フ「あたし頑張ってみるね。」
足を止めて振り返り、あるところに目を向ける。
そこにはこっちを見て薄く微笑む君の姿。
笑い返すと、おいと小突かれて視線を変える。
チ「行くんだろ。」
フ「あったりまえじゃん、おいしーのだからねっ!」
手を引きながら走り出すあたしたち。
それを見てたのは―――――――。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
4人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ケイ(プロフ) - リンゴジュースさん» 私はバッチリチトフウ派ですっ!でも、最近カイフウも良いかなって思い始めました(笑) (2020年4月3日 6時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴジュース - これってチトフウですよね?ところで、ケイさんは何フウ派ですか?私はカイフウ派です。 (2020年4月2日 23時) (レス) id: 7ba3f40de7 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - リンゴジュースさん» そんなにっ!?(笑)嬉しすぎて頬がにやけます。。(←ヤバい奴です) ありがとーございます♪ (2020年3月31日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
リンゴジュース - なんど読んでも、面白い!凄すぎる (2020年3月31日 15時) (レス) id: 7ba3f40de7 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - のんのんさん» いやぁありがとうございました!のんのんさんの言葉、すっごく心に染みてましたよ〜〜 嬉しかったです。良ければ友達なりませんかっ? (2020年3月31日 9時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2020年3月17日 18時