隣の席の転校生 ページ13
フウカside
教卓の前に立つ二人は仲がいいのか、さっきから表情がせわしない。
関係性が気になっていると、パティ先生が二人の席を指名した。
ユウ君があたしの隣で、アリスちゃんがチトセの隣。
不意に出てきた幼なじみの名前に、思わず眉をピクリと動かす。
…別にどーだっていいんだけど。
ちょっとだけね。ちょっとだけ……あの転校生とチトセってお似合いだなーとか思っちゃったりして。
べっつにチトセが誰と仲がよかろうとあたしにはカンケーないし?何考えてんだあたし、バカみたい。
けど、考えれば考えるほど__ドロドロした気持ちが溢れて止まらなくなる。
心のマイナスな所が全部、曝け出されたみたいで……
(
ふと浮かんだ言葉に、モヤモヤしていた思考がピタっと止まった。
フ「…なぁんてあたしらしくないよねっ!」
そう、いつまでもテンション下げてらんない!まず、チトセ達のこと考えるほうがおかしーんだ!
すぐにポジティブ思考に替えると、ドンドンいい方向に思考が傾いていって…あっという間にさっきのモヤモヤが吹き飛んでいく。
(流石あたし、やるぅ!)なんて、テンションをあげてると
ユ「え、急にどした?…病院、行っとく?」
隣の転校生が声を掛けてきた!
オーマイガーなんてこった!始めて話す会話が何といっても、あたしのバカなとことか…最悪極まりないじゃんっっ
フ「え、お願い忘れて…今の、ホント忘れてっ!!汗」
両手をペチンと合わせてお願いポーズを決めると、ユウ君はハハッと笑って
ユ「いやー、ゴメンゴメン。ちょっと面白くってさ。あと『ユウ』でいいよ。」
そう言って手を差し出してくる。ので、あたしも片手を差し出した。
フ「ユウ!よろしくっ!」
ユ「おうっ!…で、お前が…。」
グレーの瞳が覗き、あたしはドンと胸を叩いた。
フ「あたしフウカ!銀の城のプリンセスなんだ!」
その時、急にユウの顔が曇る。
彼が言う…次の言葉が、あたしには分かるような気がした。
ユ「…じゃ、お前があの異色の…」
ね?予想どーり。
あたしは銀の城のプリンセス。だけど、本当なら銀色の髪のはずだったんだ。
なんで、あたしは銀色の髪じゃなかったのか…それはパパが金色の髪だったから。しかも『呪われた』金色の髪だとも言われてて。
分かっちゃいるんだけど、いざ言われると…正直心に刺さるものがある。
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爽(プロフ) - お久しぶりです元・ケイの爽です。お陰様で40,131 hit頂いております、いつもありがとうございます((これからも宜しくお願い致します…! (2021年5月19日 21時) (レス) id: 82f3ba1a1a (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - 皆さんお久しぶりですケイです!!なんと35.498hit頂いております。非常に感激です。これからもご贔屓の程よろしくお願い致します。 (2020年7月13日 17時) (レス) id: b0b3a08d76 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございますっ!!!!本当に嬉しいです! (2020年5月22日 15時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - お待たせしました。「イベント参加者様の作品をアドバイスさせて下さい!」と言う作品に書かせて頂きました。見てくださると嬉しいです!それと、右の☆をポチらせて頂きました。 (2020年5月22日 15時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
ケイ - アイリさん» ありがとー!ちょーうれしいです♪更新が遅くなってしまう日もありますけど…これからもどうか見ててくださるとうれしーですっ! (2018年10月3日 18時) (レス) id: a3939203d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ケイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/snow17111/
作成日時:2018年8月22日 21時