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「危ないよ、A。
服、着替えておいで。」
そう言われても、私はとしくんの背中から離れない。
だって、こんなに離れてたの、久しぶりだし。
会いたくて会いたくて仕方なかった人が、今目の前にいるのに。
離れたくないに決まってるじゃん。
「どうする?A、ごはん食べる?」
そう聞かれても、私は首を横に振るだけ。
「としくんにくっついていたい。」
って、背中から胸に回した腕を、ぎゅーっと締め付ける。
「どうしたの?A。
お父さんお母さんに会って、甘えてきたんじゃないの?」
「甘えてきたよ?
でも、私が本当に甘えたいのは、お父さんお母さんじゃないんだなー、って気付いた。
私が一番甘えたいのは、としくんだもん。」
としくんの背中に、ぴたっとほっぺたをくっつけたら、としくんの体温が気持ちよくて、このまま寝ちゃいそうになるくらい落ち着く。
「A、その手離してくれないと、甘やかしてあげられないよ?」
としくんがそう言ってくれるから、ようやく抱きついてた腕を離した。
どう甘やかしてくれるのか、わくわくしながら待ってたら、いきなりベッドに連れ込まれる。
…って、あれ?
私が望んでたのはそんなんじゃないのに。
でも、久しぶりのとしくんの腕の中は、本当に居心地がよくて離れたくなくなる。
私がいつまでも、としくんに抱きついたまま離れないから、
「…ちょっと、A?
できないんですけど?」
って、言われるけど、絶対離れない。
「したいんじゃないもん。
としくんにくっついていたいんだもん。」
「なんかA、親御さんに会ってから、幼児化してない?」
としくんにそう言われても、今日の私はへこたれない。
「なんかね…。
久々にお父さんとお母さんと会えたのに。
なんか…、私の帰る場所はここじゃないなー、って思ったんだ。」
そう言ったら、としくんは優しく髪を撫でてくれる。
「私の帰る所は、としくんのとこだよ?」
「明日から、実家に戻るから、準備しとこうか。」
って、としくんが体を離そうとするけど、やっぱり私は離れない。
「Aー。」
としくんがそう言って、困った笑顔を見せても、離れたくなかった。
普通の人なら、「しつけーぞ。」って、怒るんじゃないかな。
としくんがどんなに、宥めすかしても私は、としくんの背中に回した手を離さないから、
「もう、わかったよ。」
って、やっぱりとしくんは、私の我儘をきいてくれる。
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宮田くん?(プロフ) - わかめさん» こんばんわ!まさか返信をいただけると思っていなかったのでとても嬉しいです( ; ; )!更新楽しみに待っています\(^o^)/ (2017年6月13日 23時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - kanna1015tさん» はじめまして、コメントありがとうございますm(_ _)m長々とお待たせして申し訳ないです。もう4話くらい出来上がってるんですが、なかなか更新するに至らず(/ω\*)でも近々更新しますので、その時は読んでくださるとうれしいです(/ω\*) (2017年6月13日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna1015t(プロフ) - 初めまして!宮田担です!この作品とっても大好きでずっと前から見させてもらってました!>_<続きが早く見たいです。、 (2017年6月12日 0時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 俊哉の専属メイドさん» おはよーん♪ドキドキときめいてくれて、ありがたいですわー(*´ ˘ `*)ウフフこれからも頑張ります!! (2016年11月5日 10時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
俊哉の専属メイド(プロフ) - わかめちゃん!!更新お疲れ様!久しぶりにドキドキときめいたよ!これからも応援してまーす!! (2016年11月5日 2時) (レス) id: 8f1a1eba1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2016年2月19日 13時