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歌い終わったとしくんは、

「Aも何か歌ってよ。」

って、私の腰を引き寄せてくれるけど。

なんか、頭の中に霞がかかったような感覚で、何も反応できない。

「A、もしかして、またドキドキしちゃってる?」

そう聞かれて、

「…うん。」

って、素直に頷いていた。

だって、ようやく気持ちが落ち着きかけてたのに、またドキドキが止まらなくなる。

私、おかしいのかな。






としくんの顔がゆっくり近づいて来る。

あ、キスされるんだ、そう思っただけで、条件反射で目を閉じてしまう。

柔らかい唇がゆっくりと重なって、それだけでキュンキュンするし。

もう、離れたくなくなる。

唇が離れた後も、としくんの背中に腕を回して、いつまでも離れたくなかった。

「A、ここ、防犯カメラあるんだよ?
知ってた?」

そう言われて、驚いて体を離そうとするけど、

今度はとしくんが私の腰をしっかりホールドしてて、離れられない。

「ダメだよ、見られちゃうよ。」

「別に悪いことしてるわけじゃないし。」

って、としくん、開き直ってない?







「キスしたりハグしたりするくらいじゃ、怒られないから。」

「ほんとに?」

「それ以上のことしたら、怒られちゃうけどね。」

「そうなの!?」

「そうなの?って、まさかA、ここでしちゃうつもりだった?」

「そうじゃないけど…。」

そうじゃないけどさ、そこまで部屋の中って見られちゃってるもんなの?

キョロキョロと防犯カメラを探してたら、ちょうどカラオケのモニターの真上にあるのを見つけた。

「あれ?」

って、指差そうとしたら、その手を止められる。






「大丈夫だって。
誰もモニターなんて見てないから。」

そう、としくんは言うけどさ。

そんなのわかんないじゃん。

もう一回キスしたいけど、また防犯カメラに見られちゃうのは嫌だなー、なんて思ってたら、

としくんの方から、もう一度キスしてくれた。

「なんでわかったの?」

「だって、A、キスして欲しそうな顔をしてたから。」

「もう一回。」

私からリクエストしたら、ドアの大きな窓から、誰かが通り過ぎていくのが見えて、

「やっぱりやめた。」

って、としくんの体を向こうへ押しやった。

「なんか…、こういうとこ苦手。」

「嫌だった?」

「そうじゃなくて、いつ人に見られるかわかんないような場所って、なんかドキドキし過ぎて心臓持たないよ…。」

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宮田くん?(プロフ) - わかめさん» こんばんわ!まさか返信をいただけると思っていなかったのでとても嬉しいです( ; ; )!更新楽しみに待っています\(^o^)/ (2017年6月13日 23時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - kanna1015tさん» はじめまして、コメントありがとうございますm(_ _)m長々とお待たせして申し訳ないです。もう4話くらい出来上がってるんですが、なかなか更新するに至らず(/ω\*)でも近々更新しますので、その時は読んでくださるとうれしいです(/ω\*) (2017年6月13日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna1015t(プロフ) - 初めまして!宮田担です!この作品とっても大好きでずっと前から見させてもらってました!>_<続きが早く見たいです。、 (2017年6月12日 0時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 俊哉の専属メイドさん» おはよーん♪ドキドキときめいてくれて、ありがたいですわー(*´ ˘ `*)ウフフこれからも頑張ります!! (2016年11月5日 10時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
俊哉の専属メイド(プロフ) - わかめちゃん!!更新お疲れ様!久しぶりにドキドキときめいたよ!これからも応援してまーす!! (2016年11月5日 2時) (レス) id: 8f1a1eba1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年2月19日 13時

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