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「それって、どれくらい?」
「うーん、できれば俺が就職して、Aも卒業した頃とか。
2年後くらい?」
「じゃあ、私は就職しなくていいの?」
そう聞いたら、としくんは笑い出す。
「え?就職したくないの?
専業主婦になりたいとか?」
「だって私、なりたい職業とかないもん。」
「まあ、Aがそれでいいならいいけど。
…じゃあ、専業主婦にになっちゃう?」
そう聞かれたから、
「うん。」
って、思いっきり答えたら、目の前のとしくんも笑顔だったから、
なんだかうれしくなった。
「じゃあ2年後ね。」
そう言ったら、
「いいよ。
じゃあ、頑張ってお金貯めるかー。」
って、バスタブの中、としくんは大きく伸びをする。
「じゃあ、私もバイトする!」
「いいよ。Aはしなくて。」
「何で?私もお金貯めたいもん。」
「…っていうか、外に出したくない。
Aのこと。」
急に真面目な顔になったとしくんは、そんなことを言いながら、また私の頬に手を伸ばす。
なのに、
「A、ほっぺた泡だらけじゃん。」
って、急に笑い出すから、私もとしくんの両頬に手を伸ばして、泡をつけてあげる。
「口の中にも入っちゃったじゃーん。」
って、としくんがまた笑うから、もっと泡をつけてあげようとしたら、その手首を掴まれた。
「泡、取ってよ。」
「手首捕まえられてるから、取れないよ。」
「Aの唇で取って。」
そう言ってとしくんは、ゆっくり顔を近づけてくるから、私は条件反射で目を閉じた。
「Aがつけたんだから、Aから取りに来てよ。」
至近距離で、からかうように言われる。
「なんか、今日のとしくん、意地悪だね。」
「そう?意地悪なのはAの方じゃない?」
そう言って、狭いバスタブの中、唇を重ねる。
それはとても、長い長いキスで、ようやく解放された腕でとしくんの首に両腕を回したら、としくんの腕も背中に回された。
やばいな…。
なんか、止まんなくなっちゃいそう。
ようやく唇が離されたあと、なんだか恥ずかしくなって顔が見れなくて、そのまま抱きついた。
としくんは泡だらけの手で私の髪を撫でながら、
「ベッド行く?」
って、優しく聞いてくれるから、小さく頷いてみたけど。
もうこのまま、時間なんか止まっちゃえばいいのに、って思った。
今日の1日で、世界なんか終わっちゃえばいいのに。
それくらい、今日は幸せな1日なんだ。
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宮田くん?(プロフ) - わかめさん» こんばんわ!まさか返信をいただけると思っていなかったのでとても嬉しいです( ; ; )!更新楽しみに待っています\(^o^)/ (2017年6月13日 23時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - kanna1015tさん» はじめまして、コメントありがとうございますm(_ _)m長々とお待たせして申し訳ないです。もう4話くらい出来上がってるんですが、なかなか更新するに至らず(/ω\*)でも近々更新しますので、その時は読んでくださるとうれしいです(/ω\*) (2017年6月13日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna1015t(プロフ) - 初めまして!宮田担です!この作品とっても大好きでずっと前から見させてもらってました!>_<続きが早く見たいです。、 (2017年6月12日 0時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 俊哉の専属メイドさん» おはよーん♪ドキドキときめいてくれて、ありがたいですわー(*´ ˘ `*)ウフフこれからも頑張ります!! (2016年11月5日 10時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
俊哉の専属メイド(プロフ) - わかめちゃん!!更新お疲れ様!久しぶりにドキドキときめいたよ!これからも応援してまーす!! (2016年11月5日 2時) (レス) id: 8f1a1eba1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2016年2月19日 13時