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その日は、2人でぐっすり眠って、起きたのは夜の8時。

隣でまだ眠ってるとしくんの熱は、もうすっかり下がってた。

やっぱり、疲労が原因だったんだ。

としくんが寝てるうちに、晩ごはんの買い物をして来ないと。

そう思って自分の部屋に戻って着替えてたら、としくんがベランダの扉から部屋に入ってきた。

「A、何してんの?」

あんまり普通に入ってきたから、慌てて残りの服を着込む。

「買い物に行こうと思って。」

「もう夜だよ?」

「近所のスーパーだよ?」

「それでもだめ。」

「じゃあ、すぐそこのコンビニ。」

「だめ。」

って、昨日からとしくんは、私に厳しい。







「どうしたの?としくん、過保護すぎない?」

「…そう?」

なんて、元気のない返事。

おでこに手を当ててみる。

あれ?さっきまで熱が下がってたのに、また少し熱が上がって来たみたい。

「もうどこにも行かないから、部屋に戻ろう?」

としくんを部屋に連れて帰って、新しい部屋着に着替えさせて、シーツも替えて。

全部洗濯してたら、洗濯機の前でとしくんに後ろから抱きしめられる。

「…どうしたの?としくん。」

「ん?なんか、Aに甘えたくなった。」

「体熱いよ?」

「うん。だから、一緒に寝てよ。」







ようやく気付く。

そっか。

今、としくんは、心細いんだってこと。

だから、私に傍にいてほしいんだよね?

だから、ベッドで添い寝してあげる。

髪を撫でて、手のひらをおでこに当ててあげる。

「…気持ちいい。」

って、幸せそうに、としくんが目を閉じるから。

なんだか、としくんって可愛いなあ、って。

私より2歳も上なのに。

なんか、子供みたいに思える。

「お腹すかない?」

そう聞いたら、

「すかないから、ここにいて。」

って、おでこに乗せてた私の手が、緩く握られて、としくんはそのまま眠りについた。

なんだろ…。

熱がある時のとしくんって、こんなに我儘なんだ。

いつもは、私に合わせて我慢してくれてるのかな。

そう思ったら、愛しくて仕方なくなった。






翌朝起きたら、としくんの熱は下がってて。

登校しようとするとしくんを止める。

「今日も休まないとだめだって。」

「たぶん、もう大丈夫。」

って、朝からシャワーを浴びて、普通に登校しちゃうし。

本当に大丈夫?

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宮田くん?(プロフ) - わかめさん» こんばんわ!まさか返信をいただけると思っていなかったのでとても嬉しいです( ; ; )!更新楽しみに待っています\(^o^)/ (2017年6月13日 23時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - kanna1015tさん» はじめまして、コメントありがとうございますm(_ _)m長々とお待たせして申し訳ないです。もう4話くらい出来上がってるんですが、なかなか更新するに至らず(/ω\*)でも近々更新しますので、その時は読んでくださるとうれしいです(/ω\*) (2017年6月13日 23時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
kanna1015t(プロフ) - 初めまして!宮田担です!この作品とっても大好きでずっと前から見させてもらってました!>_<続きが早く見たいです。、 (2017年6月12日 0時) (レス) id: a5a408bf95 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - 俊哉の専属メイドさん» おはよーん♪ドキドキときめいてくれて、ありがたいですわー(*´ ˘ `*)ウフフこれからも頑張ります!! (2016年11月5日 10時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
俊哉の専属メイド(プロフ) - わかめちゃん!!更新お疲れ様!久しぶりにドキドキときめいたよ!これからも応援してまーす!! (2016年11月5日 2時) (レス) id: 8f1a1eba1d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年2月19日 13時

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