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大学が始まるまでの残りの一週間を、ずっとAとこうしてベッドの上で過ごすわけ?
まあ、それも悪くないんだけど。
「ニカ達の世話にも行かないといけないから。」
「しばらく来なくていいって言われたんでしょ?」
まあ…、その通りなんだけど。
更に追い打ちをかけるように、
「今年の夏は一度きりだよ?」
なんて甘い声で、俺の耳元で囁いてくる。
「もー…。
わかったよ。
じゃあ、バイト先に休めるかどうか連絡してみる。」
でも不器用な俺はうまい嘘が思いつかないのに。
「そんなの、病気になったことにすればいいじゃん。」
なんて、Aはサラッといとも簡単に提案してくる。
それでもまだ悩んでる俺の手からスマホを奪い取ったAは、
「千賀健永の母ですけど。
いつもお世話になってますー。」
なんていきなり大人びた声を出して、原因不明の熱が続いてるため、しばらく休むという約束を取り付けてしまった。
「バイト先の人、すごく心配してくれてたよ。」
なんて言いながら、笑顔でスマホを返される。
「なんか…、すげー罪悪感感じるんだけど。」
元々、そんな器用な嘘がつけない俺は、罪悪感で申し訳なくなっちゃって、
枕にぱふっと顔を埋めてしまう。
なのにAはそんな俺の背中に乗って来ちゃうし。
「大丈夫だよ、健永くん。
そんな罪悪感なんか全部私が吹き飛ばしてあげる。」
Aはそんなことを言いながら、俺の耳元に息を吹きかけてくるから、
くすぐったくて身をよじろうとしたのに、Aは振り落とされないようにしっかりしがみついてくる。
「だって、きっと楽しいよ。
一週間、私とベッドの上で過ごしたら。」
「何?その根拠のない自信。」
「だって私はもう、既に楽しいもん。
ここ何日か健永くんとベッドの上で過ごしてて、すっごい幸せ。」
本当に幸せそうな声でそんなこと言われちゃうと、なんだか本当にそんな気分になってくる。
確かにここ数日間、すげー楽しいから。
「もう、わかったよ。
Aの言うとおりにする。」
観念して瞼を閉じると、Aは満足げに俺の耳に唇を寄せてくる。
ちゅっ、って音を立ててキスしてくるけど、その行為自体がくすぐったくてまた身をよじったら、
Aは耳元でまた囁いてくる。
「いいよ、しても。」
だって。
「今日は健永くんの好きなようにしていいよ。」
って、そんなこと言われて、断る男なんていると思う?
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ゆいゆい(プロフ) - 俊くんのに続きコメント失礼します。実は私、宮千好きなので、このお話もとても大好きです!!健永くんと主人公ちゃんの今後も気になりますが、二人の過去の事も、もっと見てみたいなぁと思いました!生意気言ってすいません。わかめさんの作品大好きです! (2017年9月7日 1時) (レス) id: 1462413259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2016年5月22日 2時