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夜中に目が覚めたら、Aは俺に抱きつくようにして寝てたりするし。
Aの考えてることが、全然わかんない。
きちんと話がしたくても、朝だって、俺より先に出掛けちゃったりするし。
何それ？
避けられてんの？俺。
あんまり気になるから、Aの仲のいい友達に、こっそり聞いてみる。
「最近、Aに何かあった？」
そう聞いたら、言いにくそうに教えてくれた。
Aは最近、同じ学部の男子に追い回されてて、ストーキングまがいの目に遭ってるって。
最近は、バイト先にも来るようになって、バイト終わりも後をつけられるとかって。
…全然、そんなの知らなかったんだけど。
だから今日のバイトは休んで、Aの授業が終わるのを待ち伏せる。
Aが校舎から出てくるのを待ちながら、考えてた。
最近、本当にAと過ごせてなかったな、って。
俺もニカ達と一緒に過ごすことが多くて。
Aはそんな俺のこと、わかってくれてるんだって、勝手に思い込んでた。
Aが傍にいるのも普通って思ってて。
甘えてたのかも、俺。
こうやって待ってる間でも、なんかよくない想像とかしてしまったり。
Aはそのストーカー男に心が動いてるんじゃないかとか。
Aが校舎から出てくるのが見えて、やっぱりAの友達が言った通り、
Aの隣には男がいて。
一生懸命Aに話しかけてるけど、Aは迷惑そうな顔をして、彼の言葉も無視してる感じ。
「A！」
いつものように平静を装って、Aの名前を呼んで、手を振る。
そうしたら、まるで彼から逃げるように俺の許に駆け寄ってくるA。
「行こう、健永くん。」
そう言って、俺の手を引いて早足で歩いて行く。
後ろを振り返ると、彼はそんな俺らの後ろ姿を黙って見送ってて。
やっぱり、気持ちがもやっとする。
「A、今の誰？」
そう聞いても、
「なんでもないから。」
って、俺の手を強く引くだけ。
「A、今日はバイト休みだよね。
俺も今日はバイト休むから、話しない？」
「…なんの話？」
Aは俺を見ようともせずにそう言うから。
Aの手を強く引いて、立ち止まらせる。
「A、なんか隠してる？
困ってることあるんじゃない？」
そう聞いたら、みるみるうちにAの瞳に溜まっていく涙。
こんな時に不謹慎だけど、
やっぱりAの涙は綺麗だなって、思ってしまう。
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ゆいゆい(プロフ) - 俊くんのに続きコメント失礼します。実は私、宮千好きなので、このお話もとても大好きです！！健永くんと主人公ちゃんの今後も気になりますが、二人の過去の事も、もっと見てみたいなぁと思いました！生意気言ってすいません。わかめさんの作品大好きです！ (2017年9月7日 1時) (
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年5月22日 2時
