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「教えてよ。
俺がいない間、Aは何して過ごしてんの?」

キスした後のAは、恥ずかしいのか俺と目も合わせてくれないし。

ずっと目を伏せたまま、でも俺のシャツを握ってる手はそのままで。

「…何もしてないよ。」

「今日みたいにお昼寝したり?」

「たまたまだし。」

「そっかー。
俺がいない時のAって、意外にのびのびやってんだ。
もしかして俺、いない方がよかった?」

なんて、わざと意地悪で言ってやれば、

「違うって。
健永くんがいないから、寝ちゃうんじゃん。」

って、自らお昼寝してることを暴露しちゃってるし。

やっぱりAは可愛い。

あんまり可愛すぎて、このままこの部屋に2人きりで閉じこもってしまえたらどんなにいいかって思うくらい。








「これからは、ちゃんとAのことかまうね。」

別に、かまってなかったわけじゃないけどさ。

Aが1人の時間を持て余してる姿とか想像したら、もう可愛くて仕方ないんだけど。

「別にいい。
かまってくれなくても。」

Aがそう言うのは予想がついてたよ。

Aのツンデレにも、もう慣れた。

だから今日はAが本気で嫌って言うまで、ウザ絡みしてやろうと思う。

まずはベッドの中、Aを頭ごとすっぽり抱き締めて、ずっと愛の言葉を囁いてあげる。

「好きだよ。」

とか、

「可愛いよ。」

とか、そんなの。

でも、そんなありきたりな言葉じゃ、Aは満足してくれないから。

「そのこめかみにあるほくろが好き。」

そう言って、こめかみにキスして。

「唇にあるほくろも好きだよ。」

って、唇にもキスして。

「その鎖骨のラインも好き。」

そう言って、鎖骨にキスしようとしたら、Aが珍しく、

「待って。」

って、手で制してくる。







「何?」

「今日はだめ。」

「何が?」

「だから、今日はできないんだって。」

「だから何をできないわけ?」

わかってるよ、ほんとは。

でも、Aの口から言わせたいから、ちょっとだけ意地悪意を言っていじめてみる。

「…できないんだって。
今日、生理だから。」

小さな声でそう告白してきたAに、更に意地悪を言う。

「別にそんなつもりでキスしてたんじゃないのに。」

そう言ったら、目の前のAは思いっきりふくれっ面。

…可愛い。

それ以外の言葉は思いつかないわ。

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ゆいゆい(プロフ) - 俊くんのに続きコメント失礼します。実は私、宮千好きなので、このお話もとても大好きです!!健永くんと主人公ちゃんの今後も気になりますが、二人の過去の事も、もっと見てみたいなぁと思いました!生意気言ってすいません。わかめさんの作品大好きです! (2017年9月7日 1時) (レス) id: 1462413259 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年5月22日 2時

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