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「玉森くんってさ、お世話してくれる人いないの?」

そう尋ねたら、思いっきり眉間に皺を寄せて、無言で威圧してくる。

「…だって、普通こういう時、彼女がお世話とかしに来てくれるんじゃないの?
あと、ご家族とか。」

「いねーからお前に頼んでんだろ?」

って、睨まれながら言われて、この話題は終了。






「これ、今までの買い物頼んだ分の代金。」

そう言って、無造作にお財布から万札を数枚出されたけど、

「いい!私のせいで怪我させたんだから。」

って頑なに断ったら、

「人に借り作るの嫌なんだけど。」

とか言いながら、玉森くんは渋々万札を財布にしまった。

そして、こう言うんだ。

「ま、怪我させたんだから、当然か。」

って。

それを言われたら、もう私は何も言えないし。








私の部屋に入った玉森くんは、開口一番、

「狭っ!」

って、いきなり毒を吐く。

「だから無理だって。
自分の部屋にいればいいじゃん。
手伝いに通うって。」

そう言ってるのに無視して、ズカズカ部屋の中に入って行く。

部屋の中央に置かれたソファーにどかっと座ると、リモコンで勝手にテレビをつけて、もう寛いじゃってるし。

そして、

「明日から会社に行くから。」

って、しれっと言ってくる。

「無理だよ。
先生も、しばらく家で休養しなさいって言ってたじゃん。」









「…一週間近く休んだから、仕事も溜まってるし。」

「休んでた分の仕事は私がカバーしてるよ?
あと、完治するまでの費用は、私が持つから。
もちろん生活費も。」

そう言ってるのに、バカにしたような顔で、

「大丈夫?」

とか言ってくる。

「…大丈夫。
貯金あるし。」

なのに、

「ふーん…。」

って、またバカにしたような微笑み。

「俺、かなり金かかるよ?」

…それは気づいてた。

だって今日までのお使いの品々、なかなかのセレブ品だったよ?

私と玉森くん、同じ給料のはずだよね?

なんであんなに贅沢出来んの?









その日は命令通りに、玉森くん仕様の部屋の模様替えをしたり、食べたいものを作らされたり、散々こき使われた結果、夜になると

「俺、部屋に1人じゃないと眠れないんだけど。」

とか言ってくる。

とんだ疫病神じゃん!

「じゃあ、近くの友達の家に泊めてもらってくる。」

そう言ったら、

「夜中に何かあったら困るから、いろよ。」

とか言ってくるし。

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わかめ(プロフ) - 夕空さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなりまして申し訳ありませんm(__)mキュンキュンしていただいてありがとうございます(*^-^*)これからも頑張りますので、また読んでやってくださいませ(*^-^*) (2017年1月29日 22時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
夕空(プロフ) - 2話とも、凄く面白くてキュンキュンしてますヽ(*´∀`)ノこれからも頑張ってください!! (2017年1月19日 16時) (レス) id: a68f5393cb (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます♪ちょっとドSな玉森さんなんで、怒られるかもー、なんて、ドキドキしながら書きました(^^)これからも頑張ります(´∇`) (2016年7月31日 0時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とってもドキドキしました〜!(^∀^)今までにないようなお話で、とても気に入りました(#・ー・#♪)これからも、頑張ってくださいね! (2016年7月28日 13時) (レス) id: 0c0813c9ee (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - さやさん» ありがとうございますー(/ω\)ドSが受け入れてもらえるのかどうか、ドキドキしながら書いてました(/ω\)続編も書いてみたいなーと思い中です♪読んでくれてありがとうございました(*^-^*) (2016年6月17日 8時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年5月4日 2時

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