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「そういうわけだから。」
って、私の手を引いて、ベッドに連れ込もうとするし。
私が嫌がったら、
「もう松葉杖も取れたし。」
とか、
「リハビリ手伝ってくれるんじゃなかったっけ?」
私が断れないようして、結局ベッドに連れ込まれる。
いつの間にか私の上にいる玉森くんの顔が、少しずつ近づいてくる。
「…足、痛くないの?」
キスされる直前にそんなことを言ったから、玉森くんはおもむろに眉間に皺を寄せる。
「痛くないから。
つか、A、往生際悪くない?」
「…完治してからって言ったじゃん。」
「完治してるよ?俺の中では。」
「したいだけじゃん、それって。」
「うん、したいだけ。悪い?」
って、完全開き直ってるし。
「Aは好きだね、焦らすの。」
そう言いながら、顔を近づけてくる。
「ま、そういうのも嫌いじゃないけど。
あんまり焦らすと、痛い目に遭うよ。」
真顔で至近距離で見つめられながら、そんなこと言われるから、
怖くて思わず目を閉じた。
目を閉じた途端、すぐに重なる唇。
最初は優しい触れるだけのキスを何度も繰り返してたはずなのに、だんだん噛みつくようなキスになっていくから、
怖くて玉森くんを押し退けようとしたのに、その体は全然びくともしないし。
玉森くんの手は、だんだん私の体のラインを、なぞるように動いて行く。
そっと目を開けたら、思いっきり目が合った。
玉森くんは、やんわりと微笑みかけると、
「目、閉じてていいよ。
灯り消す?」
なんて聞いたくせに、私の返事も聞かずに、
ベッドサイドのリモコンで、慣れた手つきで部屋の灯りを消す。
もうこの部屋に、玉森くんが棲み付いて、1カ月半になる。
私と同じくらいこの部屋のことを知り尽くしてて、それに、
私のことも、もう、玉森くんは知り尽くしてる。
「A、腕、ここに回して。」
玉森くんの言う通りに、両腕を玉森くんの首の後ろに回したら。
急に体の密着度が高くなって、
「A、そんなに締め付けたら動けないじゃん。」
意地悪い言い方で言われるから、腕を解こうとしたのに。
「しっかり掴まっとけよ。」
って、やっぱり、こんな時も玉森くんは偉そう。
カーテンから少しだけ月明かりが差し込んで、玉森くんの表情が見える。
玉森くんって、こんな顔するんだ。
切なそうな目をして、でもなんだか余裕がない感じで。
なんだ、玉森くんだって緊張してんじゃん。
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わかめ(プロフ) - 夕空さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなりまして申し訳ありませんm(__)mキュンキュンしていただいてありがとうございます(*^-^*)これからも頑張りますので、また読んでやってくださいませ(*^-^*) (2017年1月29日 22時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
夕空(プロフ) - 2話とも、凄く面白くてキュンキュンしてますヽ(*´∀`)ノこれからも頑張ってください!! (2017年1月19日 16時) (レス) id: a68f5393cb (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます♪ちょっとドSな玉森さんなんで、怒られるかもー、なんて、ドキドキしながら書きました(^^)これからも頑張ります(´∇`) (2016年7月31日 0時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - とってもドキドキしました〜!(^∀^)今までにないようなお話で、とても気に入りました(#・ー・#♪)これからも、頑張ってくださいね! (2016年7月28日 13時) (レス) id: 0c0813c9ee (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - さやさん» ありがとうございますー(/ω\)ドSが受け入れてもらえるのかどうか、ドキドキしながら書いてました(/ω\)続編も書いてみたいなーと思い中です♪読んでくれてありがとうございました(*^-^*) (2016年6月17日 8時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わかめ | 作成日時:2016年5月4日 2時