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「まあ、そういうことだから、覚悟決めといてよ。」

覚悟って何?

なんか、とてつもなく怖いんだけど。









今夜はどこで寝るかで、早速もめる私達。

ベッドの下にお布団を敷こうとする私に、

「そんなもん敷かなくていいじゃん。
早くこっち来いよ。」

って、ベッドの上でふんぞり返って、命令してくるし。

「やだよ、一緒のベッドとか。」

「いいから、来いって。」

腕を引いて、無理矢理ベッドに引きずり込むし。

だから、ベッドの中で私は不機嫌。

なのに玉森くんは満足そうに、腕枕とかしてくるし。

…なんか、腹立つ。





「私、まだ玉森くんと付き合うなんて言ってないよ?」

「そうだっけ?」

「玉森くんのこと、もう好きじゃないって言ったじゃん。」

「…だから?
つか、ほんとに好きじゃなかったから、俺の腕枕とか素直に受け入れないはずだけど?」

そんなこと言われたから、玉森くんの腕を引っこ抜こうとするけど、

そのまま引き寄せられて、ホールドされるし。

しかも、向かい合わせだよ?

いきなりレベル高いって!






「大丈夫。
Aは俺のことが好きだから。」

「好きじゃないって。」

「好きだよ。
わかるし、俺。」

「嘘つき。」

「嘘じゃねーし。」

そう答える玉森くんの声が、いつもより甘くて、やっぱり私はドキドキする。

好きって気持ちは、簡単には削除できないんだ。

ふとした瞬間に、すぐにこうやって戻ってきてしまう。





だから、私の方から玉森くんの背中に腕を回してみた。

そうしたら、さっきよりも密着して、さっきよりも甘い気持ちになれた。

「早く言えよ、俺のこと好きって。」

「言ったらどうなるの?」

「今すぐ抱く。」

油断してたら、すぐこうやって攻め込んでくるし!

「じゃあ、絶対言わない!!!」

「嘘だって。
Aがいいって言うまで、手を出さない。」

「躾もしない?」

「それはするでしょ。
Aが俺に反抗しないように、みっちり体に教えこまないと。」





ふと、顔を上げて玉森くんの顔の傷に触れる。

「痛かった?」

「…痛かったよ。
傷よりも、Aに抵抗されたってことが、痛かった。」

そう言って、少しだけ悲しそうな顔をしたから、

なんだか玉森くんが愛おしくてたまらなくなってきた。

だから、自分から唇を重ねてみる。

でもすぐに我に返って、唇を離すけど、

頭を押さえつけられて、またキスされた。

あーあ、やっちゃった。

もう隠せないね、自分の気持ち。

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わかめ(プロフ) - 夕空さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなりまして申し訳ありませんm(__)mキュンキュンしていただいてありがとうございます(*^-^*)これからも頑張りますので、また読んでやってくださいませ(*^-^*) (2017年1月29日 22時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
夕空(プロフ) - 2話とも、凄く面白くてキュンキュンしてますヽ(*´∀`)ノこれからも頑張ってください!! (2017年1月19日 16時) (レス) id: a68f5393cb (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます♪ちょっとドSな玉森さんなんで、怒られるかもー、なんて、ドキドキしながら書きました(^^)これからも頑張ります(´∇`) (2016年7月31日 0時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とってもドキドキしました〜!(^∀^)今までにないようなお話で、とても気に入りました(#・ー・#♪)これからも、頑張ってくださいね! (2016年7月28日 13時) (レス) id: 0c0813c9ee (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - さやさん» ありがとうございますー(/ω\)ドSが受け入れてもらえるのかどうか、ドキドキしながら書いてました(/ω\)続編も書いてみたいなーと思い中です♪読んでくれてありがとうございました(*^-^*) (2016年6月17日 8時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年5月4日 2時

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