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「Aの腕熱いし。
ほら、熱あんじゃん。
計れって。」
強引に体温計を渡されて、耳に差し込む。
ピッて音がしたら、すぐに体温計を奪われて、
「３８℃じゃん。」
って、玉森くんは顔を顰める。
「…だから、早く寝てんのに起こさないでよー。」
「つか、廊下で寝るなよ、寒いから。」
「寒くないよ。
落ち着くし、よく眠れるから。」
そう言ってるのに、また強引に腕を引かれて、ベッドに連行される。
「ここで寝ろよ。」
って、また昨日と同じように２人でベッドの中。
嫌だなー…。
昨日ほど熱が高くないから、気持ち的にも冷静だし。
だから、くるっと玉森くんに背中を向けて寝てみた。
「…あのね、今日栞ちゃんから言われたんだけど。」
「何？」
「栞ちゃんが、玉森くんのお世話がしたいんだって。」
そう言ってるのに、玉森くんは返事もしない。
「聞いてる？」
「…聞いてる。」
「だから、栞ちゃんにお世話になってみたらどうかな？」
また、返事をしない玉森くん。
しばらくの沈黙の後、
｢俺、本当に帰ろうか？自分の部屋。｣
珍しく深刻なトーンで玉森くんが呟く。
あんまり口調が真剣だから、心配になって玉森くんの方を振り返ってみた。
目が合ったけど、すぐに逸らされるし。
｢Aが出てけって言うんなら、いつでも出ていくから。｣
なんて、今度は拗ねたような声。
やっぱり可愛らしいな、玉森くんは。
昨日みたいに、衝動的に頭を撫でたくなるのを我慢する。
｢出てけなんて言ってないよ。
ただ、栞ちゃんに面倒見てほしいなら、私に遠慮しなくてもいいよ、って言いたかっただけ。｣
｢なんで俺がAに遠慮するわけ？｣
｢栞ちゃんのこと、好きなんじゃないの？｣
｢は？俺がいつあの子のことが好きって言った？｣
さっきからずっと玉森くんの表情を眺めてるけど、
拗ねたり、不貞腐れたり、可愛い顔をしたり、なんか思った以上に、表情豊かで、やっぱり可愛いなって思ってしまった。
でも、私達の関係は発展することはないから、心を鬼にして、玉森くんに告げる。
｢私はもう、玉森くんのこと好きじゃないよ？だから、安心して栞ちゃんのところに行きなよ。｣
そう言ったら、玉森くんは驚いたのか、一瞬目を見張って私を見た後、
｢…考えとく。｣
って答えて、そのまま瞼を閉じてしまった。
ごめんね、嫌なこと言って。
でもそう言わないと、私も玉森くんも前に進めないじゃん。
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わかめ(プロフ) - 夕空さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなりまして申し訳ありませんm(__)mキュンキュンしていただいてありがとうございます(*^-^*)これからも頑張りますので、また読んでやってくださいませ(*^-^*) (2017年1月29日 22時) (
レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
夕空(プロフ) - ２話とも、凄く面白くてキュンキュンしてますヽ(*´∀｀)ノこれからも頑張ってください！！ (2017年1月19日 16時) (レス) id: a68f5393cb (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます♪ちょっとドSな玉森さんなんで、怒られるかもー、なんて、ドキドキしながら書きました(^^)これからも頑張ります(´∇｀) (2016年7月31日 0時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - とってもドキドキしました〜！(^∀^)今までにないようなお話で、とても気に入りました(#・ー・#♪)これからも、頑張ってくださいね！ (2016年7月28日 13時) (レス) id: 0c0813c9ee (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - さやさん» ありがとうございますー(/ω＼)ドSが受け入れてもらえるのかどうか、ドキドキしながら書いてました(/ω＼)続編も書いてみたいなーと思い中です♪読んでくれてありがとうございました(*^-^*) (2016年6月17日 8時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年5月4日 2時
