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2人でステーキ丼のテイクアウトを買いに行ったら…。

1280円って!!

海鮮丼より高いじゃん。

どういうこと!?

とりあえず1人分だけ買って、帰りにコンビニでおにぎりを1つ買って帰る。





「A先輩、ダイエットですか?」

って聞かれて、思わず、「うん」って答えかけたけど、

「…ランチに1280円って高くない?」

そう、聞いてみた。

「高いです。」

「海鮮丼の980円は?」

「高いと思います。」

「毎日、玉森くんにそういうの買ってくるように言われてるんだ。
…正直、お金が厳しくて。」





「なんか…、大変ですね。」

って、同情してくれてたはずなのに。

ステーキ丼を機嫌よく食べてる玉森くんに、栞ちゃんはこんなことを言いだした。

「明日から、玉森先輩のランチ、私がご馳走してもいいですか?」

え?そう来る?

玉森くんも、驚いて、動きが止まっちゃってるし。

「…は?どういうこと?
なんで栞ちゃんが?」

って、思いっきり動揺してる。

「だって、A先輩、お金がかなり厳しいみたいですよ。
今日だって、ステーキ丼、玉森先輩の分しか買ってないですから。」





いきなりバラされて、今度は私がテンパる番。

玉森くんは、すーっと椅子ごと私の隣に移動してきて、おにぎりを食べてる私を確認してくる。

「…何それ。
俺1人だけステーキ丼ってこと?」

…眉間に皺寄っちゃってるし。

「海鮮丼も、今まで1つしか買ってこなかったわけ?」

そう聞かれて、私が答えに迷ってると、

「だって、A先輩、この間も海鮮丼食べてる玉森先輩の後ろで、メロンパン食べてましたよ?」

なんて笑顔で告げ口されるから、恥ずかしくて赤面してしまう。






「…A、そんなにお金苦しいの?
つか、貯金あるから大丈夫って言ってなかった?」

「…ダイエットだし。」

「だから昨日もステーキ1人分だけだったわけ?」

なんて詰め寄られて、思わず椅子をすーっと後ろに移動させようとしたら、ひじ掛けをガッと掴まれた。

「…ダイエットだし。」

もう、泣きそうだよ。

栞ちゃんって、いい人なの、悪い人なの?

どっち?

なんでこのタイミングでバラしちゃうかなー。

なんか泣きたくなってきた。

こんなに辛い思いして我慢してて、それで怒られるなんて。

私の泣きそうな雰囲気を悟ったのか、玉森くんはようやく椅子を離してくれて、

「…後でゆっくり聞くわ。」

って、不機嫌な顔のまま、自分の席に戻った。

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わかめ(プロフ) - 夕空さん» コメントありがとうございます。返信が遅くなりまして申し訳ありませんm(__)mキュンキュンしていただいてありがとうございます(*^-^*)これからも頑張りますので、また読んでやってくださいませ(*^-^*) (2017年1月29日 22時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
夕空(プロフ) - 2話とも、凄く面白くてキュンキュンしてますヽ(*´∀`)ノこれからも頑張ってください!! (2017年1月19日 16時) (レス) id: a68f5393cb (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます♪ちょっとドSな玉森さんなんで、怒られるかもー、なんて、ドキドキしながら書きました(^^)これからも頑張ります(´∇`) (2016年7月31日 0時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とってもドキドキしました〜!(^∀^)今までにないようなお話で、とても気に入りました(#・ー・#♪)これからも、頑張ってくださいね! (2016年7月28日 13時) (レス) id: 0c0813c9ee (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - さやさん» ありがとうございますー(/ω\)ドSが受け入れてもらえるのかどうか、ドキドキしながら書いてました(/ω\)続編も書いてみたいなーと思い中です♪読んでくれてありがとうございました(*^-^*) (2016年6月17日 8時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年5月4日 2時

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