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結局私達は、一睡もしないまま朝を迎えた。
テレビをつけて交通情報をチェックしながら。
電車はほぼ止まってるし、大学も休校が決まったらしい。
「地下鉄は動いてるみたいだから、地下鉄の駅まで歩いて行ってみる？」
玉森くんのそんな提案に部屋のカーテンを開けてみるけど、まだ雪は完全には止んでいない。
「地下鉄の駅までどれくらいかかる？」
「わかんないけど…、３０分くらい？」
マジか…。
この大雪の中、３０分も歩くの？
生乾きの服に着替えて外に出たら、あまりの寒さと目に突き刺さるような白さに、一瞬眩暈を起こしてしまった。
フラッとなった私を、玉森くんはとっさに支えてくれたから助かったものの…。
もしあのまま倒れてたら、今頃床に頭部強打で救急車だな、私。
しかもこの雪で救急車も来なくて、そのまま死んじゃう的な想像を慌ててかき消して、雪道へ一歩を踏み出した。
南国育ちの私は雪に慣れてなくて、何度も転びそうになるのを玉森くんがいちいち助けてくれてたんだけど。
そのうち玉森くんを道連れに、２人して思いっきり尻もちをついてしまった。
「もー…、お尻びしょびしょ。」
玉森くんはこれ以上ないっていうくらい不機嫌な顔のまま、まだ尻もちをついている私に左手を差し出してくる。
「ほら。」
差し出された玉森くんの手は思ってたより暖かくて。
その手をつかんで起き上がろうとしたら、力を入れすぎちゃってそのまままた２人して転んでしまう。
また玉森くんは不機嫌になっちゃうのかなって思ってたのに。
「大丈夫？」
って、私を抱き起してくれたのには驚いた。
「ありがとう。」
そんな私のお礼の言葉に何も答えないまま、私の手を引いて早朝の雪道を歩いていく玉森くんは、
また私の見たことのない玉森くんだった。
徒歩で３０分のはずの地下鉄の駅への道のりは、転ばないようにゆっくり歩いてたから１時間半近くかかってしまい。
なんとか乗れた地下鉄に乗って最寄り駅に着いても、そこからまた１時間かけて自宅へ。
一番驚いたのは、玉森くんはちゃんと私を家まで送り届けてくれたことだ。
玉森くんの家とはだいぶ離れてるのに。
「じゃあ明日な。」
サラッとそう挨拶して、雪道の中を引き返していく玉森くんの背中を、不覚にもずっと見送ってしまった。
昨日の夜から今までの、この時間は一体どんな時間だったんだろう。
私達、友達だよね？
明日になったらまた、いつもの関係に戻ってるよね？
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わかめ(プロフ) - keitoさん» びっくりしましたねー。まさかB型の歌を歌うとは。本人でMVとかやってほしかったなあ♪ (2020年4月5日 15時) (
レス) id: 9f29bca2de (このIDを非表示/違反報告)
keito(プロフ) - おめでとうございます。ご本人達に(ニカ玉ユニット)歌ってもらえましたね。主題歌が決まったのならば、あとはご本人主演で映像化を、待つだけですね。ユニット曲聴いて、真っ先にここを思い出しました。とりあえず、玉ちゃんへんを読み終えました。 (2020年4月5日 14時) (レス) id: 0d6a979b75 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - ATさん» そうなんですよ、乙女ゲー感覚で選択してもらえると面白いかなって思いまして。私も選ばれなかった方を不憫に思ってしまうので、この方式を採用してみました♪ (2018年3月21日 16時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ(プロフ) - まきこさん» ちょっと、まきこさん例え上手すぎ！！！自分だけに懐く大型犬、まさにそれ！！結局、ニカさんを選んだのかしら♪ (2018年3月21日 16時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
AT(プロフ) - わぁ〜！こういう感じで進んでいくんですね！！玉ちゃんもニカちゃんもどっちもかわいいし、主人公ちゃんに選ばれなかった方の気持ちがツラい…って思ってたので、これなら安心して(？)両方読めますw続きも楽しみにしてますね♪ (2018年3月21日 10時) (レス) id: 47ef217b76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2018年1月8日 2時
