原色Ｂ型男子図鑑

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今日の授業は…、全然楽しくなかったよね。

隣の２人は、やたらと私を観察してくるし。

目が合ったら、ニヤニヤしてくるし。

ほんと、最悪。

授業の後もさんざんからかわれたし、次の日のゼミでもやたらとからかってくる２人は、まるで小学生の男子のよう。









「最近、玉森くんと二階堂くんと仲いいよね？」

ゼミの友達にもよく、そんなことを言われるようになった。

確かに距離は縮まったかもしれないけど、相変わらず非協力的だし、役に立たない状況なのは変わらない。

「合コンの話、聞いてくれた？」

そう聞かれて、返事に困る。

玉森くん、相当嫌みたいだし、なんて断ったらいいんだろう。

「合コンがダメなら、ゼミの飲み会ってことにすればよくない？」

そう押し切られて、仕方なく頷いた。

男子には強めに言える私でも、女子にはなかなか言えないんだよね。

ほら、女子同士ってややこしいから。

「とりあえず言ってみるけど…。」

そう言葉を濁してみたけど、絶対彼らはゼミの飲み会とかも嫌がるんだろうな。

あの２人が団体行動とかしてるの、あんまり見たことないし。









やっぱりアンケートは集まらなくて、最低でも500人必要なのに対して、今集まっているのは200人強。

あれから友達に協力してもらったりしながら集めてはみたものの、圧倒的に男性の回答が足りない。

ゼミの他のグループは、もう回答が全部集まって集計と分析まで始めてるグループだってあるのに。

次のゼミで、私達３人はやっぱりその話題になる。

「ヤバくない？
３０代の男性の回答５人って。」

二階堂くんはそう言って他人事みたいに笑う。

「だいたい、３０代の男の人ってどこで捕まえればいいわけ？
この回答だって、大学の講師の先生に無理言って答えてもらったんだよ？」

「夜に新橋のガード下の飲み屋街とかに行けば、たくさんいそうだけどね。」

玉森くんもやっぱり他人事みたいにそんなことを言ってくる。








その日の授業の最後に、教授から爆弾発言が飛び出した。

「来週の授業で、経過報告をしてもらいます。
レジュメを使って１グループ持ち時間１０分で発表してもらうから。
この中間報告は、採点の対象になります。」

だって！

なんてこと！！

レジュメなんて作れる段階にないのに！！！

とりあえず、男性の回答を来週までに集めないと！

「今晩、その新橋のガード下とやらに行ってみようと思うんだけど。
２人とも付き合ってくれないかな？」

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