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部屋に戻ったら、玄関のドアの前で、健永くんはこんなことを言い出す。

「Aちゃん、目瞑って。」

って。

「何で?」

「Aちゃんを驚かせたいから。
とりあえず、俺が手を引いて連れてってあげるから。」

驚かせる?

よくわからないけど、健永くんの言う通りにしてみる。

目を閉じたら、健永くんは私の両手を取って、

「ここで靴脱いで。」

って、指示をしながら、部屋に入ってく。







部屋のドアを開けた途端、ふわっと花の香りが流れ込んできた。

「目、開けていいよ。」

健永くんの声で、ゆっくり瞼を開くと、部屋一面に赤い薔薇が散りばめられてるのが見えた。

目に飛び込んでくる、赤い薔薇の世界に、しばらく言葉も出ないまま見惚れてたら、

「Aちゃん、お疲れさまでした。」

って、健永くんは後ろに隠してた花束を渡してくれる。

赤い薔薇の中に、白い薔薇が混ざってる花束。

「この花束は薔薇が108本入ってて、108本の花言葉は、「結婚してください」っていう意味なんだ。」

やっぱり私は、何も言葉が出てこない。

真っ赤な薔薇の中に白い薔薇のインパクトと、健永くんの言葉にただただ感動してるだけ。

「あと、赤い薔薇の中に白い薔薇が混じってる花束の花言葉も、「結婚してください」なんだよね。」








「それから、この部屋の赤い薔薇は365本あるんだよ。」

「…それも花言葉があるの?」

「あるよ。
365本は、「あなたが毎日恋しい」って意味なんだって。
でも俺は、「Aちゃんとこれから一生、365日一緒にいたい」っていう意味もこめて、365本にした。」

そう言うと、健永くんは優しく唇に口付けてくれる。

「大好きだよ、Aちゃん。
一生、俺と一緒にいてください。」

って、何度目かのプロポーズの後、

真っ赤に染まった部屋の中で、健永くんの腕の中に招き入れられながら、最後の質問をした。

「結婚しても、こういうの、してくれる?」

「するよ。
毎年、何かの記念日にはこうやって、Aちゃんを驚かせてあげる。
だから、覚悟しといて。」

うん、覚悟しとく。

だから、一生、私にサプライズを仕掛けてね。

約束。









END

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わかめ(プロフ) - かぴさん» コメントありがとうございます。千賀担さんに、そう言ってもらえるのが本当に幸せです(*^-^*)もうすぐ終わっちゃうのが残念ですが、千賀くんを書くのが好きになりましたー(*^-^*) (2016年9月5日 22時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
かぴ(プロフ) - りたさんの書く作品すべて読んでますが、この作品が一番大好きです!千賀担なのですが、むしろこの千賀くんがいちばんきゅんきゅんします!本当に本当に大好きです。これからも応援しています。 (2016年8月30日 0時) (レス) id: 6713246979 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - moemoepiさん» うわー♪そんなこと言っていただけて、ほんとうにありがたいです。私もこの千賀さんは可愛くてカッコよくて、かいてて楽しいです(*^-^*) (2016年8月17日 23時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - せんがまり。さん» ありがとうございますー。もうすぐ終わっちゃいますが、最後までよろしくですー。 (2016年8月17日 23時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
moemoepi(プロフ) - TURQUOISEの千賀くんがこのサイトの中で一番好きな千賀くんです!!これからも更新頑張ってください!応援していてます! (2016年8月16日 18時) (レス) id: 5863ad448d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2016年6月6日 23時

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