TURQUOISE -BLUE-

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なのに、その後、変な沈黙が続いてしまう。

どうしよう。

健永くん、引いちゃった？

私がいきなり、そんなことを言ったから。

「やっぱり、今の冗談」って言おうとしたのに、そのままゆっくり健永くんの唇が近づいて来る。

キスする寸前で動きを止めて、

「どうする？Aちゃん。
今なら、止められるけど？」

って、可愛い笑顔で聞いてくる。

どうしよう。

よく考えたら、朝だし。

朝から、私、何言ってんだろ。







だから、

「…やっぱ、やめる。」

って、言ってしまった。

急に恥ずかしくなったんだって。

たった一晩会わなかっただけなのに、全然眠れなくて。

ようやく眠れた頃に目が覚めたら、会いたくて仕方なかった人がすぐ傍にいて。

ちょっと、気持ちが昂ってしまっただけなんだって。

超恥ずかしいんだけど。

でも、間近にある健永くんの唇があんまり可愛いから、

ちゅっ、と音を立てて自分からキスした。

私の方が大人だからね。

そこは、大人の余裕見せとく。








だけど、健永くんはキスを止めてはくれなかった。

いつの間にか手首も掴まれちゃってるし、キスも止まらないし。

あ、やばい。

始まっちゃうのかな…、って思ってた瞬間に、携帯のアラームが鳴り始めて、

その音に、２人とも驚いて体を離した。

「…そっか。
今日仕事だったっけ。」

って、健永くんが独り言みたいに呟く。

さっきまで色気のある目になってたのに、急に少年みたいな目に戻って、

「今日、何時に終わる？」

なんて聞いてくる。

「…今日は夕方かな。６時には帰れると…思う。」

なんだか、やっぱり恥ずかしくなって、健永くんの目も見れないし。

健永くんも、ぎこちない感じで私と目線も合わせない。








その後もまだ気まずい感じで、そのまま仕事に出かけた。

出掛けにいつもしてくれるキスも、いつもより軽い感じで。

少し不安になるほど。

それにしても、一晩一緒にいなかっただけで、あんな状態になっちゃうなんて。

ちょっと今の私達は、相当ヤバイ時期に差し掛かってるのかもしれない。

一触即発、みたいな。

たぶん、次に何かあったら、もう止まんないと思う。

仕事中もそんなことばかり考えてたら、全然仕事に集中できないし。

この日は１日、全然使い物にならなかった。

恋愛くらいで、こんなに何も手につかなくなるなんて、私はどうかしてる。

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