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健永くんが部屋にやって来たのは、１ヶ月ほど前。
私の職場の書店にバイトで来てた男の子で、大学生。
健永くんは３ヶ月前にバイトを辞めたんだけど、私とは特に仲がよかったから。
辞めてからも、連絡は取りあってよく遊んでた。
１ヶ月前、急に健永くんはやってきて、
「ごめん、Aちゃん。
友達と住んでたんだけど、追い出されちゃって。
しばらくの間、置いてくれない？」
って、つぶらな瞳でお願いされて。
「家事は何でもするから。
Aちゃんのお世話もしてあげる。
だから俺のこと、この部屋に置いて。」
切れ長の綺麗な瞳を潤ませて、じっと私を見てくるから。
その目に負けてしまった。
「とりあえず、１週間だけ。」
って、約束だったのに。
「ごめん、まだ次の部屋が見つからなくて。」
あんまり申し訳なさそうに言うから、更に１週間。
そのうち、部屋探しについては何も触れなくなって、１か月が経った。
今日も健永くんは私の部屋にいる。
疲れて仕事から帰ってきた私を、
「おかえり。」
って、笑顔で玄関まで迎えに来てくれて。
鞄まで持ってくれたりする。
「やりすぎだよ」って、最初は抵抗したけど。
最近はすっかりそれに慣れちゃって、それが普通になってきちゃってる。
今日も、仕事から疲れて帰ってきた私をソファーに座らせて、ハーブティーを淹れてくれる。
「お疲れさま」
って、頭ぽんぽんしてくれるのも、いつものこと。
「お腹すいた？」
「お風呂入ってるよ？」
まるで子供にするみたいに、私の世話を焼いてくれる健永くん。
最初は、部屋に置いてもらってるお礼のつもりでここまでしてくれるのかと思ってたけど。
元々世話好きなのか、本当に楽しそうに私の面倒を見てくれるから、
私もつい、甘えてしまってるのかも。
「Aちゃん、これ。」
そう言って差し出して来た水色の封筒の中には、一万円札が何枚か入ってた。
「何これ？」
「家賃とか生活費とかいろいろ。
いつもAちゃんに甘えちゃってたから。」
って、健永くんは言うけどさ。
今日のこのハーブティーだって、お風呂に入ってるはずのいい香りのバスソルトとか、
私は買った覚えのないものばかりだし。
健永くんは私のために、いろいろ買ってくれてると思うんだ。
本当に健永くんは、手もかからないし、お金もかからない、
ヒモと呼んでしまうには申し訳ないくらいの、でも多分ヒモ男子。
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わかめ(プロフ) - かぴさん» コメントありがとうございます。千賀担さんに、そう言ってもらえるのが本当に幸せです(*^-^*)もうすぐ終わっちゃうのが残念ですが、千賀くんを書くのが好きになりましたー(*^-^*) (2016年9月5日 22時) (
レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
かぴ(プロフ) - りたさんの書く作品すべて読んでますが、この作品が一番大好きです！千賀担なのですが、むしろこの千賀くんがいちばんきゅんきゅんします！本当に本当に大好きです。これからも応援しています。 (2016年8月30日 0時) (レス) id: 6713246979 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - moemoepiさん» うわー♪そんなこと言っていただけて、ほんとうにありがたいです。私もこの千賀さんは可愛くてカッコよくて、かいてて楽しいです(*^-^*) (2016年8月17日 23時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
りた(プロフ) - せんがまり。さん» ありがとうございますー。もうすぐ終わっちゃいますが、最後までよろしくですー。 (2016年8月17日 23時) (レス) id: 8af18b42f1 (このIDを非表示/違反報告)
moemoepi(プロフ) - TURQUOISEの千賀くんがこのサイトの中で一番好きな千賀くんです！！これからも更新頑張ってください！応援していてます！ (2016年8月16日 18時) (レス) id: 5863ad448d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わかめ
| 作成日時：2016年6月6日 23時
