頑なモンブラン

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「え？なんで？」

って、インターホン越しに話しかけるけど、二階堂くんは、

「早く開けて！」

と、私を急かす。

部屋着なのにーーーー！！！！

仕方なくドアを開けると、さっき薬局で買った薬を持った二階堂くんが、

「おじゃましまーす。」

って普通に入って来る。




部屋に入って、キョロキョロしながら、

「へえー、Aの部屋ってこんな感じになってんだ。
俺の部屋となんか違う。」

って、カーテンを開けたり、お風呂を覗いたり、まるで子供みたい。

二階堂くんもお風呂に入ったばっかなのか、まだ濡れてる髪で、セットアップの派手な部屋着っぽいのを着てた。

二階堂くんの服を触って、

「これってパジャマ？」

って聞くと、

「えー！？普段着だけど、これ。」

なんて言われて、私も驚く。

二階堂くんの印象がだんだん変わっていく。

今までの私の中の二階堂くんのイメージは、

私にだけ冷たくて、でもカッコよくて、って感じだったのに。

意外に子供で、ツンツンしてたのも、ただの反抗期？って思えるくらい、

印象が変わった。




「ここ、座って。」

って、えらそーに、ソファーを指さす。

「もう一回消毒するから。」

だって。

お風呂の前に、グルグル巻きにされた包帯は取っちゃったんだけど、

二階堂くんの手には、真新しい包帯が何巻も！

「包帯はいらないってー。」

「いいから！
早く座って。」

渋々ソファーに座ると、二階堂くんはソファーの下の床に直接座って、消毒薬を取り出す。

丁寧にピンセットで脱脂綿をつまんで、その上から消毒液をかけてる。

「直接、消毒薬かけていいよ？」

って言っても、

「こういうことは、ちゃんとしないとダメだから！」

なんて、全然言うこと聞いてくれない。

二階堂くんも、相当頑固だよね。

そして今回も、安定の包帯グルグル巻き(/ω＼)




「恥ずかしくて、外出れないよー」

って言ったら、

「じゃあ、出なくていいじゃん。」

とか言う。

「お腹すいたし。
コンビニ行きたい。」

「…その服で？」

「ちゃんと着替えるし。」

「つか、その服さ…。
何か羽織れば？
…胸、見えちゃいそー…。」

って、二階堂くんがそっぽを向く。

「サイテー。」

ちょっと、むくれて、薄手のパーカーを羽織って、ジッパーを一番上まで上げてやる。

「これでいい？」

って、見せたら、

「短パンはダメ。
足が見えない服がいい。」

だって。

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