検索窓
今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:214,092 hit

37 ページ37

「涼ちゃんから、なんか言われた?」

そう聞いたら、ちょっと驚いた顔をして、

「あー、なんかLINE来てた。
返事してないけど。」

「今日ね、としくんといつも仲いいね、って聞かれたんだ。」

ベッドの上に座ると、としくんも隣に座ってくれる。

「たまに、私ととしくんと玉森先輩とで、ランチすることあるでしょ?」

「うん、あるね。」

「その時は誘ってくれって言われた。」

「A、どう答えたの?」

「たまにだし、いつ一緒になるかわかんないから無理って。
そしたら、としくんに頼むって言われた。」

「そっかそっか。
わかった、ちょっとLINE見てみるね。」




としくんがLINEを開いてるのを、隣から覗き込む。

としくんは、私が勝手に携帯見ても怒らないから。

『玉森先輩とランチする時は、私も呼んでください!』

っていうメッセージと、可愛いスタンプが押してあった。

「すげーな。
直球じゃん。」

って、としくんは笑ってるけど。

OKっていうスタンプを押して、としくんはスマホを消しちゃう。

「何で、OKなの?」

「OKじゃないけど、この場で断るのもなんかね。
ま、実際は誘う気ないんだけど。」

「じゃあ、そう言えばいいのに。」

「ああいうタイプの子は、拒否したら、もっとがっついてくるからね。
もし、玉とランチしてる時に彼女が現れても、『あ、忘れてたー!』って、言っちゃえばいいんだよ。」

優しすぎだよ。

でもとしくんは、この方法が一番、誰も傷つけないって思ってるんだよね?




翌日の授業でも、涼ちゃんと一緒になる。

「宮田先輩が、OKしてくれたよ。」

って喜んでるから、

「よかったね。」

って、言っといたけど。

うまく笑えてたかな?

「まさか、Aちゃんってさ。
宮田先輩と仲良くしといて、本当は玉森先輩狙ってるとか、ないよね?」

なんて聞いてくるから、内心ムカッとくるけど、

「ないない。
やっぱり、涼ちゃんは、玉森先輩が好きなの?」

「うん。
だって、カッコよくない?
性格も緩い感じだし。」

「でも、競争率高そうだね。
実行委員会の1年生、私以外みんな玉森先輩狙いじゃない?」

「そうだね。
Aは、玉森先輩狙いじゃないんならよかった。
もしかして、宮田先輩経由で、玉森先輩狙いなんじゃないかって、少し疑ってたんだ。
ごめんね。」

って、笑いかけられるけど。

皆が皆、玉森先輩が好きだなんて思うなよ!?

なんて、内心、ちょっと毒づいてしまった。

38→←36



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (266 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
695人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りた(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます(≧∇≦*)そう言って、いただけてありがたいです。近々更新予定ですので、どうぞよろしくお願いします(≧∇≦*) (2015年11月9日 7時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - とても好きなお話なので更新楽しみにしてます。 (2015年11月8日 23時) (レス) id: 32077ab7c5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月25日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。