検索窓
今日:27 hit、昨日:1 hit、合計:214,113 hit

36 ページ36

私ととしくんは、ケンカなんてすることもないし。

としくんは、毎日優しくしてくれるし、大事にしてくれるし、

とにかく私のことを一番に考えてくれる。

毎日幸せで仕方ないんだけど、

やっぱ、この実行委員会でのことが気になって仕方ない。

「もし、玉森先輩と凜先輩のことがバレて、1年の女子がみんな、としくんに乗り換えたらどうしよう。」

って言ったら、大爆笑してるし。

「絶対ないから。」

とか言うけどさ。

わかんないじゃん。

「それよりさ、大学に入ってどう?
カッコいい男子いっぱいいるけど、目移りとかしたりしない?」

「…目移り?
なんで?」

「玉とかみつとかさー、カッコいいじゃん?」

「カッコいいけど…。
私は、としくんがいいもん。」

そう言ったら、またニコニコ笑って頭を撫でてくれるけど。

ほんとだよ?

本気で言ってるんだけど。

としくん以上の人に、大学でも全然出会わないよ。





次の日、としくんと登校してたら、涼ちゃんに会った。

涼ちゃんは実行委員会の同級生女子で、玉森先輩の取り巻きの中心人物的な人。

なんかちょっと、苦手なんだよね、彼女。

「おはよう」

って、その時は挨拶しただけだったのに、次の授業が一緒で、隣の席に座られてしまう。





「Aちゃんって、宮田先輩と仲いいの?」

授業中、ルーズリーフの端に、書いて寄越してくる。

「何で?」

私もその下に返事を書いて返す。

「だって、いつも一緒に登校してるし、ランチも一緒に食べてるじゃん?」

「同じマンションだし、同じ実行委員会だから、仲良くしてもらってるだけだよ。」

「たまに、ランチに玉森先輩も混じってるよね?」

なるほどね。

狙いは玉森先輩なんだ。

だから、そんなこと聞いてくるんだ。

「たまーにね。」





「玉森先輩とランチする時、誘ってよ。」

やっぱり…。

「いつ一緒にランチするかわかんないし、無理だよ。」

「じゃあ、宮田先輩にお願いしよっかなー。」

なんて書いて寄越して、私の顔をチラリと試すように見てくる。

でも、ここは冷静に、

「いいんじゃない?」

って返した。

でも、としくん優しいからな…。

後輩から頼まれたら、断れなさそう。





今日はとしくんがバイトの日だから、ずっと起きて待ってたら、眠くなってそのまま寝てしまった。

帰ってきたとしくんに、揺り起こされて目が覚める。

「ここで寝たら風邪ひくよ。」

って、ほっぺを撫でてくれるから、その手を掴んだ。

37→←35



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (266 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
695人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りた(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます(≧∇≦*)そう言って、いただけてありがたいです。近々更新予定ですので、どうぞよろしくお願いします(≧∇≦*) (2015年11月9日 7時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - とても好きなお話なので更新楽しみにしてます。 (2015年11月8日 23時) (レス) id: 32077ab7c5 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月25日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。