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後から、としくんに、

「まるで、小学校の入学式みたいだったよ。
A何回もこっち振り返って、手、振るし。」

とかって、笑われた。

でも、それくらい嬉しかったんだって。




翌日からすぐに学校が始まって、毎日が忙しくて、わからないことだらけ。

毎日、としくんと待ち合わせて学食でランチを食べて、登下校もいつも一緒。

もちろん、実行委員会も入ったんだけど…。

としくんが、実行委員長になったらしい。

実行委員長がどれだけ大変か、としくんから聞いてたから、ちょっと不安。






実行委員会の顔合わせの飲み会で、私達は、みつ先輩に呼び出された。

「悪いけど、お前ら付き合ってるってことは、当分内緒にしておいてくれる?」

って言われて、お互い顔を見合わせる。

「玉と凜ちゃんにも言ったんだけど。
玉目当てで1年の女子がいっぱい入ってきてるからさー、彼女がいるってわかると逃げちゃうから。」

「いや、玉はわかるけどさー?
何で俺らも?」

「お前じゃねーよ、Aちゃんだよ。
1年の男子は、けっこうAちゃん狙いのヤツが多いからさー。
それに、実行委員長が1年生と付き合ってると、Aちゃんもやりにくいと思うんだよね。
えこひいきしてるって、思われても困るだろ?」





そう言われちゃうと、もう反論もできなくて。

大学からの帰り道、としくんと話し合いながら帰る。

「どうしよっか。
Aと他人のふりとか…、できるかなー。」

「…じゃあ、としくん、って呼んじゃダメだよね?
宮田先輩?」

そう言ったら、なんか笑われた。

「Aから、宮田先輩とか呼ばれると、なんか新鮮でいいね。」

だけど、付き合ってないふりって、どうしたらいいの?

また、凜ちゃんに相談してみないと。






そして、実行委員会の第1回の会議の日。

としくんは実行委員長だから、司会進行もしなくちゃいけないし、大変そう。

としくんが話してるのに、ずっと大声で話をしてる先輩がいて、

その人がいきなり凜ちゃんを指さして、

「あ、この子、玉ちゃんの彼女だよね?」

って言いだした。

凜ちゃんは、

「違います」

って否定してるし。

凜ちゃんの隣の席にいる玉森先輩は、なんか怒ってるみたいだし。

やっぱり、付き合ってないふりって、かなりハードル高くない?

玉森先輩と凜ちゃんでも、こんなに苦労してるのに。

私達にできるのかな?

うっかり、「としくん」とか呼んじゃいそうで怖いよ。

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りた(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます(≧∇≦*)そう言って、いただけてありがたいです。近々更新予定ですので、どうぞよろしくお願いします(≧∇≦*) (2015年11月9日 7時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - とても好きなお話なので更新楽しみにしてます。 (2015年11月8日 23時) (レス) id: 32077ab7c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月25日 11時

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