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そのまま、安心したみたいに、としくんは寝てしまった。





次に目覚めたのは、もうお昼過ぎで。

隣で寝てたはずのとしくんはもういなくて、

部屋にも誰もいない。

「としくん?」

って呼んでみるけど、反応はない。

玄関を見ると、鍵がかかってて、としくんの靴はなくなってた。

どこか出掛けちゃった?

今日は日曜日だから、どこかに出かける用事があったのかな。





ベランダ伝いに自分の部屋に帰り、ぼんやり。

何で、私置いて行かれたんだろ。

起こしてくれればよかったのに。

お腹がすいたから、スーパーに行ってみることにする。

マンションからスーパーまでは、徒歩3分。

大通りに出て、コンビニの角を曲がって、すぐのところ。

そのコンビニの角を曲がろうとした時、見慣れた姿を見かけた。

コンビニから出てきた、としくん…、と女の子。

慌てて、コンビニの角に隠れる。




私に見せる時と同じような笑顔で、コンビニの前で立ち話してる2人。

どうしよう…。

きっと、としくんは、この角を曲がって来る。

そうしたら、私と出会っちゃうし!!!

でも、2人は立ち話で盛り上がってるみたいで、しばらくその様子を見てから、

私は来た道を引き返して、自分の部屋に戻った。





部屋のカーテンを閉め、ベランダの扉の鍵も閉め、玄関の鍵も閉めて、

私は1人、部屋に籠ることにした。

ベッドの上、体育座りで、いろいろ考えてしまう。

2人の会話からわかったこと。

その女の子は、としくんの後輩の女の子みたい。

としくんが、「凜ちゃん。」って呼んでた。

その凜ちゃんは、としくんの好きな、アニメの主人公に、ちょっとだけ似てて。

としくんは、その人のことが好きなのかな…、って、感じてしまった。





しばらくして、としくんが部屋に帰って来る気配がして、ベランダからこっちの部屋にやって来る。

「…あれ、カーテン閉まってる。」

って、一人言が聞こえて、ベランダのガラス戸を、コンコンってノックする音が聞こえる。

私は黙ったまま、抱えた膝に顔をうずめる。

「どっか行っちゃったのかなー。」

また、としくんの一人言が聞こえて、いきなり私の携帯が鳴る。

マナーモードにしてるから、私が部屋にいるなんて、気付かないよね?

でも、出るに出れず、携帯を持ったまま、ディスプレイに出た、

[としくん]

の文字。

「…あれ?」

って、としくんの声がして、そのままとしくんは、自分の部屋に戻ってしまった。

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りた(プロフ) - あっちゃんさん» コメントありがとうございます(≧∇≦*)そう言って、いただけてありがたいです。近々更新予定ですので、どうぞよろしくお願いします(≧∇≦*) (2015年11月9日 7時) (レス) id: ba720923d0 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - とても好きなお話なので更新楽しみにしてます。 (2015年11月8日 23時) (レス) id: 32077ab7c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わかめ | 作成日時:2015年9月25日 11時

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